中日「落合竜2.0」に舵 井上新監督就任で星野派一掃 20年前の“オレ流野球”復活へ

絶対守護神の引き留めが課題

“隠し球”はドラゴンズ一筋32年の山本昌氏だ。星野派ではあるが41歳でノーヒットノーラン(’06年)、史上最年長での200勝達成(’08年)などで落合竜の優勝に貢献。しかも契約更改交渉では落合GM時代も含め、すべて一発更改。大島オーナー、落合氏共に覚えめでたい将来の監督候補だ。

ただ、今回の監督選定では「指導実績」を前面に掲げたことでコーチ未経験の山本氏は、山﨑武司氏と共に声がかからなかった。

そこで山本氏は「来季、球団から正規に要請があれば投手コーチをやってみたい」とYouTubeチャンネルで秋波を送り、ユニホーム復帰をアピール。来季は異例の“通年臨時投手コーチ”に就き、ヘッドコーチを経て次期中日監督となる可能性も否めないのだ。

ちなみに、落合氏の後ろ盾を得た井上監督の目下の課題は、今季で3年契約が満了するキューバ人助っ人のライデル・マルティネス(28)の引き留め工作だ。

今オフ、左腕エースの小笠原慎之介がポスティングシステムでメジャー移籍に向けて動き出しており、先発で計算できるのは髙橋宏斗(今季12勝、防御率1.38)だけとなる。その上、セーブ王2回の絶対守護神が抜ければ4年連続最下位の可能性が高くなるため、中日も引き留めに必死だという。

「キューバ政府から中日球団に派遣されているマルティネスは、今オフに巨人やソフトバンクなど6球団が狙っているとの噂もある。井上監督は、自らがオーナーを務める名古屋市内の焼き肉店にマルティネスを招き、松阪牛を振る舞って残留を呼びかけたといいます」(中日OB)

井上新監督の指揮の下、復活する“オレ流野球”が見ものだ。

「週刊実話」11月7・14日号より一部内容を変更