「旧1万円札が新千円札を救ったのってご存じ!?」人気講談師・神田あおいが偉人の秘話と“新札講談”を大放言



来年は「昭和100年」にふさわしいネタを企画

――では今後、作ってみたい偉人のネタは?

あおい「来年は『昭和100年』にあたりますよね。漠然とですが、李香蘭とか湯川秀樹など、100年にふさわしいネタを集めた企画ができないか、貞奈らと考えているところです」

――先ほど、初高座が03年と聞きましたが、20代半ばでの転身だったということになりますが、それはどうしてなんでしょう?

あおい「もともとは舞台をやりたかったのですが、運動神経も悪くて高校時代はパンパン。ぽっちゃりを通り越した体形でした。高校を出て1年ほどで痩せたので演劇の道に入りましたが、演出の先生が『どうして君は太ってる人の動きをしてるの?』って(笑)。痩せたのに、体には太ってる時代の動きが染み付いちゃってたんですね。なかなか直らずに苦労していたら、先ほどの先生が『動きをカバーするためにセリフの勉強をしてきなさい。それには講談がいい』と。紹介されたのが今の師匠でした。最初は弟子入りする気などなかったのですが、27歳のときに中途半端はやめようと正式に入門しました」

――二ツ目、真打と順調に昇進されてきたわけですが、女流講談師の恋愛事情も気になります。聞けば“社内恋愛”禁止らしいですね?

あおい「業界内での恋愛はご法度と言われてますね。それは最初に師匠から言われました。『この世界の人は絶対にダメ』って」

――そうすると、どこに出会いがあるのでしょう?

あおい「プライベートで飲みに行って知り合うとか、それこそ合コンにも何度か行きました。前座時代の話ですが、寄席が終わった後に着物姿のままで大荷物を持ってクラブや合コンに出かけたこともあります。後に某男性芸人と話していたときに、当時通い詰めてたクラブにその人も行っていたみたいで、彼はそこでナンパをしまくっていたとか。鉢合わせしなくてよかったぁと胸を撫でおろしました(笑)」

「週刊実話」11月7・14日号より

神田あおい(かんだ・あおい)

1977年3月9日生まれ。埼玉県岩槻市出身。2002年11月、師匠・神田すみれに入門。08年6月二ツ目昇進、16年4月真打昇進。講談協会所属。X:@aoi0309