引き金は台湾侵攻!?「イスラエル・イラン戦争」で高まり始めた“米中露”を引きずり込む第3次世界大戦の発展リスク



もはや台湾有事は「いつやるか」の段階

中東と欧州に続いて、アジアでこれから火が噴く可能性が高まっているのが台湾だ。中国の習近平主席は2027年までの台湾統一を目指しているといわれ、平和的な統一が難しい場合、軍事侵攻の可能性もあるという。

「台湾統一は『やるかやらないか』ではなく『いつやるか』の段階に入っていますが、習主席が最も気にしているのが米軍の動向です。米海軍が台湾周辺に展開し、日本の自衛隊も含めて『台湾有事は日本有事』という意思統一がされていれば、中国側も攻撃することは難しい。ですが、現状は米国の戦力や資金はイスラエルとウクライナに注力されています。これに台湾も含めると二正面作戦どころか三正面作戦となり、世界一の軍隊や経済力を持つアメリカとはいえ、すべての対応はできません」(前出・軍事ジャーナリスト)

また、この軍事ジャーナリストはさらに言う。

「そのため、中東やウクライナでの戦火が拡大すればするほど、習主席は台湾攻撃のゴーサインを出しやすくなるわけです。米軍が十分に参加できない情勢で台湾有事となった場合、矢面に立つのは自衛隊、つまり日本です」(前出・軍事ジャーナリスト)

第1次世界大戦は欧州から世界に拡大し、現在に至るパレスチナ問題(イスラエルとパレスチナの紛争)のきっかけを作った。第2次大戦は欧州や中国で火がつき、米国も参戦した。

そして現在、中東と欧州、アジアの三極がキナ臭くなっている。第3次世界大戦…。もちろん、日本にとっては対岸の火事ではない。

「週刊実話」10月24日号より