引き金は台湾侵攻!?「イスラエル・イラン戦争」で高まり始めた“米中露”を引きずり込む第3次世界大戦の発展リスク

画像はAIで生成したイメージ
イランがイスラエルに弾道ミサイルを発射するなど、イスラエルとハマスから始まった紛争は、中東全域に拡大した。

イランはウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席、北朝鮮の金正恩総書記と結びつきが深い。

一方、イスラエルを支援しているのはアメリカだ。ウクライナと中東を発火点とした戦争は「第3次世界大戦」に発展する恐れが出てきた。

そして、アジア地域ではこうした戦線に乗じて中国が台湾を侵攻する可能性も強まっている――。

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昨年10月、イスラム原理主義組織ハマスがイスラエルを奇襲したことが中東での戦闘の始まりだった。

イスラエルはハマスへの報復としてパレスチナのガザ地区を徹底的に破壊し尽くし、大きな犠牲を出した。

さらに、イスラエルはハマスの最高指導者をイラン訪問中に殺害したほか、隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに対しても、ポケットベルやトランシーバーを一斉爆破するなどの攻撃に出た。

そして、レバノンへの地上軍侵攻など中東で次々と戦線を拡大している。

「イスラエルが、ハマスやヒズボラの背後にいる存在とみていたのがイランです。当初、イランはイスラエルと直接戦闘することに慎重でしたが、度重なるイスラエル側の挑発に乗る形で、とうとう弾道ミサイルの発射に踏み切りました。共に中東の大国であり、核保有国のイスラエルと、核開発を行っているイランが全面戦争になれば、原油価格の高騰だけでは済まない深刻な事態が懸念されます」(軍事ジャーナリスト)

イランとイスラエルの戦いは、超大国同士の代理戦争の構図もある。イランの後ろ盾は中国とロシアのほか、北朝鮮だ。中国は経済的な支援を行い、ロシアは軍事的な相互関係を深めている。

ウクライナ侵攻が長期化して兵器が枯渇するロシアに対し、イランは弾道ミサイルやドローン(無人機)などを供給しているとされる。

逆に、ロシア側はイランに核技術などを提供しているという噂が絶えない。またイランは北朝鮮と軍事協力を行っている。米政権が「悪の枢軸」と呼ぶ連携だ。