引き金は台湾侵攻!?「イスラエル・イラン戦争」で高まり始めた“米中露”を引きずり込む第3次世界大戦の発展リスク



アメリカは今後もイスラエルを支援

これに対し、イスラエルを支援しているのは言わずと知れたアメリカだ。

「イスラエルはパレスチナのガザ地区への攻撃で民間人の犠牲者も出しているとして国際的な非難を浴びていますが、アメリカはそれでもイスラエル支援をやめません。金融業界をはじめ、ユダヤ系の団体などが強力な政治力を持っているためともいわれています。イランによるイスラエル攻撃を受けて、バイデン大統領は『イスラエルを完全に支持する』と強調しました。今後も防空支援の強化など、イスラエル支援を続けるとみられています」(大手紙外信デスク)

もう一つの火薬庫となっているのがウクライナだ。ロシアが侵攻を開始した2022年2月から2年8カ月近くが経過し、ロシアは優位ではあるものの、兵器の枯渇は深刻な状態だ。

イランだけでなく、中国や北朝鮮からも兵器の供給を受けているといわれている。

「プーチン大統領は北朝鮮や中国を訪問し、金正恩氏や習近平氏と会談を重ねるなど関係性を深めています。プーチン氏はロシア軍がウクライナから子供を連れ去った事件に関連して、国際刑事裁判所(ICC)から戦争犯罪の容疑で逮捕状が出ていますが、9月にはICC加盟国のモンゴルを訪問するなど外遊に積極的な姿勢を見せています。ベラルーシなど旧ソ連の構成国を含めて“反西側連合”を作ろうというわけです」(安全保障アナリスト)

これに対し、ウクライナには米国や欧州各国が兵器や巨額の資金の支援を行っている。

しかし、ロシア側に押されつつあるゼレンスキー大統領は、さらなる追加支援とともに、ロシア領内を直接攻撃できる長射程の兵器を求めるなど、すでに東西の代理戦争の様相を呈しているのだ。