千葉ロッテが佐々木朗希のメジャー容認へ! 移籍先は大谷ドジャースではなくヤンキース?


一方で、25歳を待って海を渡った3歳年上の山本由伸は、昨年12月にドジャースと投手史上最高額の12年3億2500万ドル(約481億円)で契約。オリックスにも約72億円の譲渡金が入った。

「入団契約金さえ回収できない状況の中で、ロッテが佐々木のPS移籍を容認したのは、ドジャースなら譲渡金を穴埋めできる、と佐々木サイドが提案したからです。CMスポンサー料の一部がロッテ球団に入るように調整する裏技です」(スポーツ紙デスク)

佐々木は、大船渡高校(岩手)時代に高校最速記録の163キロをマークした「怪物」。ロッテ入団3年目の2022年4月10日のオリックス戦で、28年ぶり(1994年の巨人・槙原寛己以来)史上16人目となる完全試合を達成した。

「世界記録となる13者連続、プロ野球タイの1試合19奪三振のおまけ付きでした。この時点で、MLB各球団は『山本由伸よりポテンシャルが上。年齢的にも伸びしろが大』と評価したのです」(同)

「生い立ち」もスター性が抜群。11年3月11日の東日本大震災で被災。津波で父(当時37歳)と祖父母を亡くし、実家も流された。陸前高田市の小学3年のときだ。

母親の陽子さんが一生懸命に3兄弟(朗希は次男)を育て、佐々木を世界屈指の投手に育てた浪花節は米国でも広く伝わるはず。

スポンサーの環境変化

大リーグ選手となれば、日本企業のCMも殺到し、第2の大谷翔平になるのは確実だ。

ところが、大谷の活躍でMLBを取り巻く広告環境が大きく変化した。広告主の要望がヤンキースへ移行しているのだ。

「ドジャース・佐々木」の広告需要を後押ししていたのは28年ロス五輪だった。

しかし、最高位スポンサーのトヨタ自動車、パナソニック、ブリヂストンが国際オリンピック委員会(IOC)との契約から相次いで撤退。しかも、大谷およびドジャース球団への日本企業のCMが爆発的に増え、“業種かぶり”も生じている。

「ドジャースは、五輪撤退のトヨタやパナソニックのスポンサーマネーを期待していたが、今年6月にホンダとソニーが共同出資する電気自動車メーカーと契約した。TOYO TIREが既存スポンサーであるため、ブリヂストンも拾えない。そこに割って入ったのが東海岸のヤンキースであり、佐々木陣営」(MLBアナリスト)