「共感内閣」とは笑止千万! 石破自民で分裂抗争が激化 解散総選挙で高まる自公「過半数割れ」の危機



旧安倍派潰しに躍起

「それもあってか、石破氏は総裁就任当初、裏金事件で処分を受けた議員らを原則公認にするとうそぶいていたが、首相に就任すると旧安倍派幹部の下村博文、西村康稔、高木毅、萩生田光一、三ツ林裕巳ら安倍派幹部らを非公認にすると決定。さらに、10月9日にはこれに安倍派議員6人を追加し、“旧安倍派潰し”が鮮明となったのです」(前出・政治部記者)

一方、立憲民主党代表の野田佳彦元首相は自公過半数割れを狙い、衆院選後は日本維新の会、国民民主党の3党連立政権樹立を目指している。衆院選後、高市新党が結成されれば、自公過半数割れは現実味を帯びるため、石破氏や自民内部の動きから目が離せない状態が続いているという。

また、首相の動向を気にしているのは旧安倍派や高市シンパ、そして野党だけではない。米国も首相の言動を注視していると言われている。

首相はかねて米国内に自衛隊の訓練基地を造るべきだと主張し、そのためには日米地位協定の改定が必要だと訴えてきた。これによって日米同盟は強化されるというのが首相の考えだが、米政府内からは「訓練だけで、米国を守らない基地はいらない」と反発する声が早速上がっているという。

石破氏はアジア版NATO(北大西洋条約機構)の創設も持論としているが、これは集団的自衛権の全面行使が前提になり、憲法9条との整合性も問われることになる。対中国抑止という狙いがあるが、アジア諸国の中国への向き合い方はてんでバラバラだ。

そのため、旧安倍派からは「あまりにも米国に盾突くようだと、高市氏を失脚させる前に首相が米国によって失脚させられてしまうのではないか」と冷ややかな声も上がっているが、これが分裂状態の党内事情、内閣不信任案の提出で一丸となった野党攻勢と連動すれば、来る総選挙で自公が過半数割れに追い込まれる可能性も否めないのである。

「週刊実話」10月24日号より内容を一部変更