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六代目山口組3800人VS神戸山口組1200人――6月“血の集中攻撃”全容

六代目山口組3800人VS神戸山口組1200人――6月“血の集中攻撃”全容
六代目山口組VS神戸山口組 (C)週刊実話Web

対立する六代目山口組(司忍組長)と神戸山口組(井上邦雄組長)との間では、不気味な沈黙が続いている。分裂終結に向けた〝怪文書〟がSNSで出回ったが、神戸側はそれを否定する形で通達を出し、暗に徹底抗戦の構えを示した。そのため、攻撃を仕掛け続けてきた六代目側の〝次の一手〟が予想され、緊張が高まっているのだ。

「特定抗争指定によって総本部や主要組織の拠点が使えず、本来の活動ができない状況にある。分裂問題を終わらせることと指定解除は同一線上にあるから、六代目側は事を急いでいるはずだ。今の膠着状態はあくまで準備期間であって、タイミングをうかがっている可能性もある」(他団体幹部)

新型コロナウイルスの感染拡大も、少なからず戦況に影響を与えたとみられる。

「社会が混乱する中、各団体では定例会を開くことすら難しくなっている。組織内での感染防止はもちろんだが、国が注意喚起しているときに、ヤクザが定期的に大勢集まっていたらマズイだろ。ただでさえ、目の敵にされているんだから。定例会を行ったとしても重要な発表がある場合に限ってで、それも人数制限や体温チェックなど対策をしているほどだ。一般社会への影響を考慮したら、今の状況でドンパチやるわけにはいかない」(同)

政府は4月25日に、三度目となる緊急事態宣言を発令。東京、京都、大阪、兵庫が対象地域となった。

「関西のほうで病床が逼迫しとるいうんは、痛感しとる。他組織の親しい人間が感染してもうて、持病やら何やらあって病状が悪化しとった。せやのに軽症・中等症病棟にしか入れず、いよいよ危ないいうときに、重症病棟で1床だけ空いて、やっと人工呼吸器をつけて命を繋いだそうや。抗争だけやなく、コロナの感染にもピリピリしとるのが現状や」(関西の組織関係者)

自粛期間明けを意識!?

緊急事態宣言は5月31日まで延長され、愛知、福岡も追加された。しかし、この宣言解除のタイミングで、衝突の危険性が高まりかねないという。

「ヒットマンもコロナも姿形が見えんし、気を付けておくに越したことはないが、抗争に関しては宣言明けに警察もより警戒を強めると思うで。前例があるから、なおさらやろう」(同)

岡山県で起きた対立事件では、実行に移すタイミングを図っていたことが、如実に現れていた。

分裂の翌年、各国首脳が集結するG7伊勢志摩サミットの開催に当たり、一時期、両山口組は休戦状態にあった。ところが、G7が終了した4日後の5月31日に、当時は神戸山口組傘下だった池田組(池田孝志組長=岡山)の髙木昇若頭が、三代目弘道会(竹内照明会長=愛知)系ヒットマンに射殺される事件が発生。初めて直系組織の最高幹部が命を落とし、業界内外に衝撃が走ったのだ。

さらに、昨年にも池田組に対して攻撃が加えられた。髙木若頭の法要が営まれた5月30日、池田組本部の敷地内で前谷祐一郎若頭が大同会(森尾卯太男会長=鳥取)の最高幹部によって銃撃され、重傷を負った。この5日前には、新型コロナウイルス対策によって発令された1回目の緊急事態宣言が、全国で解除されたばかりだった。

「ヒットマンたちが、自粛期間明けを意識しとったとしか思えんやろ。池田組は昨年7月に神戸山口組を脱退しとるし、六代目山口組は岡山奪還を目的に攻撃を仕掛けたんと違うか」(同)

昨年12月には神戸側・三代目熊本組(藤原健治組長=岡山)の横森啓一元若頭の拠点に弘道会系組員が押し入り、拳銃を発砲する事件も発生。のちに、横森元若頭は六代目側に移籍しており、岡山県内での勢力図に異変が起きたのだ。

コロナと五輪がネックに…

「次に奪還を狙うとしたら、神戸側直参が密集しとる関西圏やないか。せやったら、宣言の解除時期は重要になってくるはずや」(同)

警察庁がまとめた令和2年末時点の勢力数は、六代目山口組が構成員数3800人、神戸山口組が同1200人。分裂の前年である平成26年末には同1万300人を誇り、分裂後の平成27年末でも六代目側は6000人を抱えていただけに、組員数が減少の一途をたどっている様子が分かる。しかし、その状況下でも六代目側からは複数のヒットマンが出ており、攻撃の手を緩める理由にはならないといえそうだ。

「7月23日からは、いよいよ東京五輪が開幕し、抗争も〝一時休戦〟になると予想されるが、六代目山口組は終結を急いでいるともいわれる。ならば、五輪の開幕前であり、緊急事態宣言の解除が見込まれる6月に、一気に攻め込む可能性もある。そうでなければ、五輪、パラリンピックが終了する9月まで、実質の自粛期間になってしまうからだ。攻撃を仕掛ける側である六代目山口組にとって、コロナと五輪がネックになっているのは間違いない」(業界ジャーナリスト)

抗争は六代目山口組・髙山清司若頭の出所前後に激化し、神戸山口組直参や傘下組員らが射殺された。警察当局も髙山若頭の動向を警戒しており、一挙手一投足を注視しているようだ。

事件は突如起きるが、実際には水面下で準備が進められてきた例が多く、今、静かに緊張が高まっている。

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