まるで前門の虎&後門の狼 石破新政権「党内分裂」と剛腕・小沢一郎の怨念で高まり始めた総選挙惨敗の可能性

石破茂(C)週刊実話Web
石破茂元幹事長が自民党総裁に選出され、10月1日に石破政権が発足したが、史上最多の9人が立候補した総裁選は議員票の奪い合いが激化し、終わってみれば党内はキズだらけ。内部分裂状態にあると言われている。

そのため、非主流派議員らがこぞって「反石破」の旗を掲げ、早くも虎視眈々と倒閣を狙っているようだ。ただ、それも無理もない話と言える。

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総裁選後、石破新首相はともに戦った8人について、「ふさわしい役職をお願いしたい」とノーサイドの姿勢を示したが、ふたを開けてみると新政権の布陣は、その言葉とは似ても似つかぬものだった。

「確かに石破氏はノーサイドの姿勢を示し、対抗馬や敵対していた議員らにポストを打診したが、これに乗ったのは党最高顧問に祭り上げられた麻生太郎元首相と、総裁選で票数が最下位だった加藤勝信新財務相だけ。1回目の投票で石破氏を上回り、決選投票で敗れた高市早苗氏は総務会長を打診されたものの、これを固辞。小林鷹之氏も広報部長のポストを辞退したほどなのです」(自民党ベテラン議員)

高市氏にしてみれば、2012年の総裁選で勝った安倍晋三氏が、対抗馬だった石破氏を幹事長に据えただけに、同じポストに就任して当然との思いもあったはず。真相は不明なものの、こうした配慮がなかったためか覚悟を決めて反主流派に転じたようなのだ。

また、永田町関係者はこう語る。

「新政権は麻生派、旧茂木派、旧二階派からいずれも2人が入閣したが、旧安倍派からはゼロだった。安倍派が裏金事件の最大ターゲットとなったことを顧みれば仕方のないことだが、総務相に就任した村上誠一郎氏は22年の安倍元首相の暗殺時に、安倍氏を『国賊』と発言し、国葬を欠席した人物。そのため、安倍派からは『新首相はケンカを売っているのか!』との怨嗟の声も上がっているのです」