“球界の進次郎”が阪神監督に急浮上! 球団首脳陣が「藤川球児も選択肢」から「鳥谷一択」になったワケ


現役引退後も古巣とは一線を画し、社会人野球のパナソニックでコーチを務めながら、野球解説やタレント活動を続けてきた鳥谷氏。

「時流の先読みに長けた渡邉恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆は昨秋、監督を65歳の原辰徳から44歳の阿部慎之助にスイッチして巨人を立て直した。そこで阪神も、66歳の岡田から43歳の鳥谷に監督交代させ、GMに転身する岡田の初仕事が“鳥谷政権の道筋作り”という構図を描いているのです」(スポーツ紙記者)

当の鳥谷氏は、これまで「阪神監督」についての質問に、一貫して「やりたくない」と否定的だった。

同氏は第1次政権の岡田監督、真弓明信監督、和田豊監督、金本知憲監督、矢野監督の下でプレーしたが、いずれの監督も最後は猛批判を浴びて退任。ハッピーエンドのためしがなかったからだ。

ここ2年は阪神の沖縄キャンプで臨時コーチを務めているが、これは阪急電鉄派の岡田監督に個人的に頼まれて断りきれなかったため。

しかし、今年に入ってタイガース全般との関係を修復しているという。

大谷翔平に対抗できる切り札

年初に元監督の吉田義男氏と兵庫県内の名門コースでゴルフをプレーした際に、来季のユニホーム復帰を打診されたとの情報もある。

これは第2次岡田監督誕生の際と同じパターンだ。

今夏の鳥谷氏はパリ五輪にご執心で、評論家を務める日刊スポーツで「パリ五輪観戦記」を執筆。開幕から閉幕までパリに滞在してフェンシング、柔道、陸上、水泳、サッカーなど多くの競技を取材して回った。

「長嶋茂雄氏も原辰徳氏も充電期間中に五輪を見て回り、次の監督で優勝につなげた。阪神監督に就けば、年間に約300日は拘束される。今のうちに宿題をすべて解決しようとしているようにも見えた。鳥谷氏も覚悟を決めたということでしょう」(スポーツ紙記者)

タイガースの観客動員数は両リーグトップ。とはいえ、若い世代や女性の関心は、大谷翔平が活躍するドジャースで、二刀流に復帰する来季は、さらに人気も話題もMLBにさらわれかねない。

それに対抗する術こそが“球界の進次郎”の監督擁立なのである。