「和田アキ子さんと三村マサカズさんに救われた」手相芸人・島田秀平のブレイク秘話

 

島田秀平 (C)週刊実話Web
――当時は、「俺にはお笑いの才能がある」くらいの自信があったのでは? 

島田「その通りでしたが、いきなり鼻をへし折られました。オーディションの段階で全国からレベルの高い奴らが集まっていたし、特に関西勢は最初から肩ができ上がっている感じで。デビューライブは最悪でした。
その日の司会は『バカルディ』…今で言う『さまぁ~ず』さん。大竹一樹さんと三村マサカズさんがいる楽屋に『島田です』ってあいさつに行ったら、いきなり『島田かよ!』って“三村ツッコミ”を喰らったんですね」 

――見たまんまツッコミを入れるやつですね(笑)

島田「それだけで僕は舞い上がっちゃって、身体がブルブル震える始末。『島田かよ!』というツッコミに気の利いた言葉が返せず、『…はい』と力なくつぶやくのが精一杯でした(笑)」 

舞台袖から三村マサカズがツッコミ 

島田秀平 (C)週刊実話Web
――ライブの内容自体はどうだったんですか?

島田「あり得ないくらいスベりました。こういうとき、ツッコミってつらいんです。スベったボケに対して『なんでだよ!』とか言ってると、どんどん重苦しい空気になっていくので。もう恥ずかしくて恥ずかしくて、あろうことか僕は顔を両手で覆っちゃったんですよ」

――いたたまれないです。

島田「名前も聞いたことない奴が耳を真っ赤にさせながら、その場に座り込み、それでも『おかしいだろ!』『なんでだよ!』とかツッコミを入れているんだから、完全に異常事態。
それで見るに見かねた三村さんが、ステージ袖から『いや、お前が一番おかしいだろ』って口を挟んでくれたんですよ。そのポロッとこぼした一言がハマって、客席が一気に沸いたんですね」

――いや~、三村さんに救われましたね。

島田「あれがなかったら、心が折れて長野に帰っていたでしょうね。そこから毎月ネタを作ってライブに出ているうちに、NHKで『爆笑オンエアバトル』が始まるんです。それが21歳のときかな。
『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)の波が一段落したタイミングでした。オンバトは最初の収録から出ていたし、僕らはあの番組と一緒に歩んだようなところがありましたね」