自民党総裁選佳境「トップ当選濃厚」小泉進次郎の人気失墜で党内が四分五裂状態に

自民党の国会議員支持率は1位

この失速ぶりは党内でも波紋を呼び、物議やさまざまないざこざを招いているという。話題を呼んだのは三原じゅん子参院議員のケースで、政治部デスクはこう語る。

「3年前の前回総裁選で三原氏は野田聖子元総務相を支援していました。三原氏が政界入りしたのは自民党がスカウトしたのではなく、三原氏自身が政治家になりたいと思い、野田氏を頼り、野田氏が面倒を見たからです。本来であれば、今回、推薦人の確保に困っていた野田氏の元に真っ先に駆けつけるべきなのですが、三原氏が小泉氏を支援したため両者の間にひずみが起きているのです」

実際、三原氏はホームページに「私が今、自民党の国会議員でいられるのは野田聖子大臣が、野党時代の自民党に何度もお願いをしてくださり、比例代表で12年前出馬をさせていただきました。このご恩は絶対に忘れない」と書き込んでいるほど。

だが、神奈川県選出の三原氏は、党県連名誉顧問の菅義偉元首相に従い、「小泉氏支持」を表明。あっさりと野田氏を裏切った姿勢に、党内からは「変わり身の早さに驚いた」(中堅)との批判が出ていたほどなのだ。

結局、野田氏は出馬を断念。小泉氏の推薦人となったわけだが、同じ小泉陣営に身を置く三原氏と野田氏との間には「微妙な空気が流れていた」(陣営関係者)という。それが小泉氏の支持率失速で険悪さに拍車がかかっていたのだ。

「さらに、野田氏はもともと石破氏と連携を模索していたため、この身の振り方とその後の小泉氏の人気失速で、石破陣営との溝もどんどん深まっている。日本テレビは告示日の9月12日に小泉純一郎元首相を取材したが、この際に小泉元首相は『今、総理にならないほうがいいのにね』とコメントしたが、親として息子の経験&能力不足によるこうした状況を見据えていたのかもしれません」(自民党議員)

もっとも、18日に朝日新聞が報じたところでは、自民党所属の国会議員367人のうち、最も多い46人が小泉氏を支持。2位は小林鷹之前経済安全保障担当相で、43人を獲得。石破茂元自民党幹事長、高市早苗経済安全保障担当相はそれぞれ30人の支持者を獲得し3位だったという。

また、人気が落ち始めて以来、党内及び一部メディア関係者らからも小泉氏擁護の声があるほど。

つまり、まだまだ小泉氏には勝機があるわけだが、国会議員と自民党支援者との支持率の差異がどんな結果をもたらすかが見ものだ。