自民党総裁選佳境「トップ当選濃厚」小泉進次郎の人気失墜で党内が四分五裂状態に

迷言連発で能力不足が明らかに

「小林氏は小泉氏のことを、政策を語れない政治家だと見下しているようです。小林氏は財務省出身で政策通です。にもかかわらず、人気は小泉氏のほうがはるかに上。そのため、選択的夫婦別姓についても、記者会見で『強引に結論を出すのは違う』と噛みついたのです」(全国紙政治部記者)

ただ、小泉氏の能力に対する小林氏の読みはあながち的外れでなかった。公示日以降の数日間に発せられた、数々の“迷言”で小泉氏の能力不足が明らかになり始めたからだ。

環境大臣時代の2019年に国連の気候行動サミットに出席した小泉氏が「気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべきだ」と発言し、物議を醸したことは今や語り草となっているが、記者会見で早期解散の不条理性を指摘された際には、「総裁選の日に解散すると思っている人も居るがそれは無理だ」と、論点のズレた言葉を発したほど。

さらに、地方討論会で男子学生が大学生の奨学金返済をめぐる問題について「40歳まで返済が続く中で結婚や子育てができるのか不安だ」という発言をした際、小泉氏は「大学に行くのがすべてではない」と回答した。

また、小泉氏は解雇規制の緩和も打ち出しており、労働の流動性を高めることで経済成長を実現させたいと考えていたようだが、高市早苗経済安保相や同じく総裁選候補で政策通の加藤勝信元官房長官らに「反対」「まだ早い」と難色を示され、「緩和ではなく見直し」と事実上の“公約撤回”に追い込まれた。

そのためか、9月6日には石破、小泉、高市の順だった自民党員・党友を対象とする支持率が14日には石破(25%)、高市(22%)、小泉(19%)と3位に転落。さらに17日には石破(26%)、高市(25%)、小泉(16%)と水を開けられることとなったのだ。