小泉進次郎と小林鷹之が激突! 岸田首相不出馬で勃発した「自民党総裁選」安倍派分裂の最終章

 

新首相のご祝儀相場は木っ端みじん

甘利氏が所属する麻生派(志公会)トップの麻生太郎副総裁の動向も気になるところ。

麻生氏は小林氏について「衆院選の顔としては弱い」と周囲に漏らしているという。とはいえ、麻生氏の手駒である茂木敏充幹事長(68)はパワハラ体質ゆえに党内の支持は広がらず、岸田派出身の上川陽子外相(71)については「今回、岸田派は自重すべきだ」(中堅)との声が根強くある。

麻生氏はこれまで慎重だった同派の河野太郎デジタル担当相(61)の出馬にゴーサインを出した他、小林氏支持に回る観測もある。そうならなくても、甘利氏を含む麻生派の一部議員と安倍派の中堅・若手が結束し、菅陣営の票が割れれば、小林氏が当選することは大いに考えられる。

振り返れば、この政局は安倍元首相の暗殺事件から始まったといっても過言ではない。

「安倍氏が存命なら、東京地検特捜部は安倍派を裏金問題で大々的に捜査することはなかったでしょう。派閥解消という展開にもならなかった。参院安倍派のトップだった世耕弘成前党参院幹事長は離党を強いられ、安倍派の実質的オーナーの森喜朗元首相は総裁選で小泉氏を支援する考えです。安倍派の中堅・若手による小林氏擁立の動きは、安倍派分裂劇の最終章と言えます」(政治担当論説委員)

新首相はご祝儀相場を期待し就任後、すぐに衆院を解散し総選挙に打って出たいところ。だが、秘書給与を国から騙し取った詐欺事件をめぐり、自民党を離党した広瀬めぐみ参院議員の辞職に伴う補選(岩手選挙区)が10月27日に決まった。

 「新首相の船出“黒星”をうやむやにするため、補選にぶつける10月11日解散、15日公示、27日投開票案が浮上している」(事情通) 

総裁の座を狙う小泉&小林両氏の皮算用はいかに。