小泉進次郎と小林鷹之が激突! 岸田首相不出馬で勃発した「自民党総裁選」安倍派分裂の最終章

 

菅陣営は小泉、石破で票が割れる雲行き 

 「小林氏は二階派出身だが、現在同派を仕切っている永田町の武闘派・武田良太元総務相は、元財務官僚ゆえに、エリート臭が漂う小林氏を忌み嫌っている。このため、二階派や同派と連携する菅氏が小林氏を擁立することはないとみていいだろう」(政界消息筋)

もっとも、二階派内部は武田系と反武田系で割れており一枚岩ではない。小林氏と同期で二階派出身の小倉將信前少子化担当相は「コバホーク推し」。果たして小林氏に勝算はあるのか。

 「石破茂元幹事長(67)は国会議員の間で不人気で、小泉氏は政策が弱い。立憲民主党の新代表が枝野幸男前代表や野田佳彦元首相になった暁には、国会論戦で小泉氏はボコボコにされ、化けの皮はすぐ剥がれる。出馬に意欲的な齋藤健経産相(65)は元経産官僚で政策通。ただ、仲間が少ない一方、小林氏は元財務官僚とあって頭も切れる。しかも、長身で腰が低い。党内で幅広く支持を得やすい人材です」(政治部デスク)
 
ただし、小林氏は率直に物を言う一面がある。ある民放番組で安倍派議員が党役職のほかに衆参両院の委員会理事からも外れたことに対し、「やり過ぎてしまうと現場が回らなくなる」と異論を唱え、同派議員の処遇についても「もう少しバランスを取った方がいい」と語ったほど。これには小林氏周辺からも「余計なことを言わなきゃいいのに」とため息が漏れていた。 

そんな“失言”の多さに、菅氏はニンマリしているようだが、手駒である小泉氏と石破氏の間で一本化に向けた調整が難航しているようだ。今のところ菅氏は小泉氏を擁立する構えだが、石破氏も譲らず菅陣営の国会議員票は割れそうな雲行きだ。