小沢一郎氏と野田佳彦氏「民主党を壊した2人」が歴史的タッグを結成

「野田氏は出馬する気満々」

当の野田氏は、講演会で党代表選への自らの立候補について「『私が、私が』とは全く思っていない。自分がトップになったら引く人も出るかもしれない」と述べているが、これを額面通りに受け止めている議員はほとんどいない。

というのも、一方で野田氏は「自分が首相のときに政権を手放した」「取り戻さなければ死んでも死にきれない。何でもする」とも発言。一度たりとも「立候補しない」とは口にしていないからだ。

小沢氏の側近議員は、こう分析する。

「首相までやった政治家だから、自ら『立候補する』とは絶対に言わない。周りがお膳立てし、なおかつ野田氏が『勝てる』と判断すれば立候補するはず」

しかも、周辺からは「野田氏は出馬する気満々」との声も聞こえてくるのである。

ただ、その際に気になるのは、代表選出馬に意欲をみせている枝野前代表の動向だろう。前出の側近議員がこう語る。

「事実上、野田氏と枝野氏の戦いになった場合、野田氏が勝つ保証はない。野田氏が勝つには無投票当選か、野田氏VS泉氏の構図に持ち込むしかないため、枝野氏には『幹事長ポストを用意するから出馬を断念してもらいたい』のが、野田・小沢両氏の本音」

小沢氏は7月25日、党内最大グループ「サンクチュアリ」の創設者で、政界引退後も同グループに影響力を持つ赤松広隆前衆院副議長と国会内で会談した。

その際、代表選をめぐってどんな意見交換がなされたかは明かされていないが、枝野氏は同グループの顧問だ。

早くも根回しが始まっているとみて間違いないだろう。

加熱しているのは自民党総裁選だけではないのである。