「こんなことで自民党が良くなると思ってんのか!」暴言、失言、トラブルの宝庫 国会の暴れん坊・浜田幸一が心掛けた“ヤジ三原則”

浜田幸一
背広の上着を脱ぎ捨て仁王立ちした衆議院議員(当時)の浜田幸一は、「こんなことで自民党が良くなると思ってんのか!」と啖呵を切った。

1979年に起きた自民党の「四十日抗争」では、大平正芳首相の退陣を求める反主流派が、次の首相候補を決める主流派優勢の両院議員総会を阻止するため、会場である党ホールの扉前に椅子と机でバリケードを設営した。

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そこへ単身駆けつけた浜田は、反主流派議員たちを激しく罵倒し、バリケードを撤去。これにより総会が開催され、自民党の分裂は回避された。

こうした武功の一方で、浜田は数々の批判も受けてきた。

78年2月の国会では野党議員の「法案は法律違反ではないか」との質問に対し、「強姦やったヤツが生意気なこと言うな! バカヤロウ!」とヤジを飛ばしたことで大問題に発展。これにより浜田は懲罰委員会にかけられそうになったが、言われた側の議員が実際に女性問題を抱えていたことから、結局、おとがめなしとなっている。

浜田によれば“ヤジ三原則”があり、「女性をヤジらない」「国民の皆さんに生きがいを与えるものでなくてはならない」「ナイスジョークでなくてはならない」の3点を心掛けていたという。

とはいえ、暴言、失言、トラブルの類いは枚挙にいとまがない。