Mr.マリック (C)週刊実話Web
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「目標は“打倒ユリ・ゲラー”だった」ハンドパワー誕生秘話を明かす【Mr.マリック インタビュー】


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――現場の驚きで生まれたんですね。


マリック「テーブルだと近いですから、お客さんは私の手を不思議そうに触ってくるんですよ。『何か出てるんですか?』『何か出てるんでしょうね』なんて会話をしていたら、『もしかしてハンドパワーですか?』って(笑)。

そしたら今度は『きてるぞ!』って声が(笑)。どちらも目の前の現象を見て、自然にお客さんが口にした言葉なんですよ。もし私が考えて編み出した言葉だったら、絶対定着しませんよ」


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――「きてます」は、もう少しでできそうな感じがリアルです。目の前の人を楽しませる技術が、テレビでも生きたんですね。


マリック「最初はプロの仕事じゃない、宴会芸だなんて言われたんです。でも、1日中立ちっぱなしで売れなかったら収入ゼロの実演販売よりも、最初から売る必要がないマジックショーのほうが、自分も楽しんでやれていることに気付きました。 ホテル日航大阪のマジックショーで関西テレビのプロデューサーから、『本気ナイト』という番組のオファーをいただいたのが最初のお仕事でしたね。そこから『11PM』につながるんです。先日、ホテルオークラで40年ぶりにマジックショーをやらせてもらったんです。当時と同じようにやってほしいって言われて、あれにはしびれましたよ」

――超魔術も超能力に匹敵するぐらい不思議でしたよ。


マリック「見た人で勘違いされる方も多くて困りました。分厚い手紙が届いて、『今度楽屋に行って相談させてください』とかはザラでしたね。『宇宙からのお告げで、結婚するように言われた』という女性もいました。『金山の場所を教えてくれ』って地図を持ってきた方もいます。『指で差してくれたらすぐに土地を買って、財宝が出たら半分あげますよ』、と(笑)」

「世界に通用する新しい世代を育てたいですね」

――超魔術の次の計画は?マリック「世界に通用する新しい世代を育てたいですね。マジックは教えるというより、世界中で誰もやってないものを自分で作れるようにしないといけませんからね。 最近、アジアのマジシャンはレベルが高いんですが、私の超魔術を吸収してくれたTAKUYAに期待しているところです。私にできないことができますから、彼はスゴいですよ」

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Mr.マリック(みすたーまりっく) 1949年生まれ。岐阜県岐阜市出身。1988年にテレビ出演したことがきっかけで、超魔術ブームを巻き起こす。現在も進化を遂げた超魔術を披露しており、世界中のマジックファンを魅了している。「かえってきたMr.マリック超魔術ショー&ディナー」が、広島の福山ニューキャッスルホテルで7月28日(日)に開催。