(画像)fifg/Shutterstock
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大谷翔平に“新たな逆風”の可能性 米当局が「1000億円節税」を国策捜査か

ドジャースに所属する大谷翔平の元通訳・水原一平氏がスポーツ賭博に関与していた問題は、米国の国税、捜査当局による国策捜査の様相を呈している。


カリフォルニア州でスポーツ賭博は禁止されており、水原氏は言い逃れできないが、米連邦捜査局(FBI)に加え、日本の国税庁にあたる米国・内国歳入庁(IRS)が捜査に着手していることが明らかになった。


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なぜ、国税が動いているのか。関係者の間では、大谷がドジャースと10年間で7億ドル(約1015億円)という巨額の報酬を、ほぼ後払いで受け取るという異例の節税策を取ったことで「米国の虎の尾を踏んだのではないか」との見方が浮上している。


まず、事件をおさらいしよう。3月21日、ドジャースは水原氏との契約を解除したと発表。ドジャースが契約解除の要因となった水原氏の違法賭博問題を把握したのは、米スポーツ専門局ESPNによる水原氏本人への取材がきっかけだった。

水原一平通訳による違法賭博問題

ESPNは水原氏に90分間のインタビューを敢行。水原氏は「私は南カリフォルニアのブックメーカーへの賭博で借金を背負い、借金返済への手助けを大谷選手に依頼した。大谷選手からは『二度と賭博に手を出さないのであれば手伝う』と言われて、数カ月にわたって、パソコンから分割で送金して返済してもらった。大谷選手は賭博に全く関与していない。合法的な賭博だと思っていた」などと説明した。

しかし、水原氏はその後、「私は嘘をついていた。大谷選手は賭博でできた借金については何も知らず、ブックメーカーへの送金もしていない」と前言を撤回している。


そして、大谷の代理人弁護士が「大谷が大規模な窃盗の被害に遭っていることが判明し、当局に相談している」との声明を発表した。


ESPNによると、マシュー・ボウヤー氏が運営する南カリフォルニアのブックメーカーを違法賭博の疑いでFBIが捜査する過程で、大谷の口座から、ボウヤー氏の関係先に複数回、多額の送金があったことが判明。送金の総額は約450万ドル(約6億8000万円)に上った。


水原氏は、2021年にカリフォルニア州サンディエゴのポーカーゲームの会場でボウヤー氏と出会い、賭博に手を染めた。


ボウヤー氏は、大谷と会ったことはなかったが、水原氏からの賭博の負け金の支払いに大谷の口座が使われていたことから、ほかの顧客の信用を得るために大谷の名前を使っていたという。