『美女ざんまい』~女優・金野美穂インタビュー

現在公開中の映画『完全なる飼育 etude』で大胆な濡れ場を披露して話題の金野美穂。当然、飼育されるシーンもあるわけだが、アイドルグループ『怪傑!トロピカル丸』の元メンバーだった時代を知るファンには、大変なショックに違いない。グラビアやDVDの出演経験もない彼女は、なぜいきなり「脱いだ」のか。その真相に迫った!

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金野 アイドル活動を始めたきっかけは、中1の終わり頃に『怪傑!トロピカル丸』のオーディションがあったんです。当時のマネジャーさんが「何事も勉強だから受けてみないか」って。私自身は女優志望だったので、周りの子がグラドルやアイドル志望の子ばかりだったのは違和感がありましたね。でも、始めてみたら部活みたいなノリで結構、楽しめました。結局、17歳まで続けたんですよ。

――どんなコンセプトのアイドルだった?

金野 漁業を応援するユニットでした(笑)。地下アイドルなので、歌や踊りはもちろん、築地に行ってお魚を叩き売りしたり、捌くところを見学もしました。私自身もお魚が大好きで、特にブリ大根はカマで買ってきて作るくらい凝り性なんですよ。

――地下アイドルといえば元気いっぱいでパンチラ全開のイメージもありますが。

金野 普通の格好なので、そういうのはなかったです。せいぜいチアの衣装を着るくらいかな。

――恋愛はやっぱり禁止?

金野 言われてはなかったけど、恋愛をしている時間もなかったですね。放課後アイドルみたいな感じで〝青春全開!〟でしたから。

金野美穂は小学6年のときにアイドルグループ『アイドリング!!!』のオーディションを受けたことがある。そのときに水着写真を撮られて、ある雑誌に載ったのだが、仕事で肌を晒したのは後にも先にもそれっきりだという。そんな彼女がこのたび、映画で大胆濡れ場を演じたというのだから驚く。

リハーサルを重ねていくうちに役にハマっていった

――どんな映画ですか?

金野 シリーズ作品で、1999年の第1作から数えて9作目になります。私は主演の月船さららさん、市川知宏さんに次ぐ三番手の大事な役なのですが、脱ぎの芝居はもちろん初めて。グラビアやDVDにも出たことがなかったので、正直迷いました。飼育をされるシーンも、するシーンもあるんです。でも、オーディションのお話を聞いたときには「絶対にやりたい」と思い応募しました。

――そもそも、飼育って言葉の意味を分かってる?

金野 漠然とは知っていましたが、飼育に近い言葉のSMとか調教って、私の日常とはかけ離れていて…。受かってからも「本当に演じられるのかしら」と不安でした。でも、リハーサルを重ねていくうちに、この役は私自身なのでは? と共感できる部分がたくさんあって、ハマっていく自分がいたんです。

――劇中劇もあるそうですが、どんな飼育が待っていた?

金野 ヒロインの月船さんには女優役の私が演技指導を受ける中でビンタをされるなど飼育をされていくのですが、劇中劇では私が男性を飼育するんです。同じく俳優役の市川さんが役に入り込めないでいるのをビンタしたり、唾をひっかけたり。怒りを挑発することで奮い立たせている感じですね。役に入らせるための飼育です。