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ソフトバンク内川聖一獲り! 巨人VS阪神“場外乱闘”伝説のGT戦

Andrey Yurlov / Shutterstock

今季、一度も首位に立つことなく終戦を迎えた阪神タイガース。オフのFA市場でも〝2位争い〟に終わるかもしれない。

「阪神も、ソフトバンクを退団する内川聖一に興味を示しているようです。アテにならない外国人に大金を投じるより、内川のほうが戦力になる、と。若手の手本という意味もありそうですが、福留孝介、能見篤史、上本博紀らのベテランを解雇して、他球団の〝ロートル〟を獲るのは、良策とは言えません」(スポーツ紙記者)

阪神が内川に興味を示していることが判明したのは、10月31日。ライバルである原巨人の優勝が決まった翌日だった。

同日、関西系のメディアは宿敵の胴上げにある程度の紙面を割いたが、同時に阪神の再建案、そして、オフに獲得を目指すべき他球団のFA選手名も伝えていた。

「本命は、中日の大野雄大。昨季、ノーヒットノーランを食らうなど苦手意識が強く、『苦手投手がいなくなるだけでも』と獲得後の効果を伝えていた。大学時代の大野は、阪神のストラップを携帯にぶら下げていたのだが…」(在阪記者)

また、パ・リーグのセーブ王に輝いた西武のクローザー、増田達至も狙っていると言われている。さらに、打撃陣の強化案として、内川も欲しいというわけだ。

“完全燃焼の死に場所”を与えられたWBCメンバー

「内川に対し、中日、千葉ロッテも興味を示しているらしい。ヤクルトは、『興味あり』と公言までしている。古巣の横浜は、オーナー会社がDeNAに代わって、旧横浜のOBたちも大切にしていく方針を打ち出している」(同)

原巨人も動き出すようだ。

周囲がそう予想する理由は、主に2つ。1つは、2009年の第2回WBCの指揮官を務めた原辰徳監督が、当時のメンバーを厚遇してきたという事実だ。

「内川もその1人です。左翼手として韓国戦で見せた好プレーが日本を優勝に導いたと言っても過言ではありません」(ベテラン記者)

原監督が巨人で〝完全燃焼の死に場所〟を与えたWBCメンバーは、杉内俊哉、村田修一、片岡治大、中島宏之、岩隈久志の5人。内川が加われば6人目の〝元WBC組〟の加入となる。

もう1つの理由も意味深だ。ある球界関係者は、「ソフトバンクの王貞治取締役会長の存在ですよ」と耳打ちする。

その王会長は、内川のラストゲームとなった11月1日、わざわざソフトバンクの二軍球場まで足を運んでいる。試合後のスピーチでも王会長に誘ってもらった経緯を明かし、こうした光景から、「一度も一軍に上げようとしなかった工藤公康監督との確執説」は完全に打ち消されたが、同時にこんな見方も出始めた。