「売れて、すっかり天狗になってましたね。車の運転のマナー以前に、普段の態度もデカくて手に負えないと評判でしたからね。この事件を機に、ヤツを使うことはなくなるでしょう」

映画業界の関係者に、ここまで酷評されるのは、10月29日に道交法違反（ひき逃げ）などの疑いで逮捕され、翌日に送検された俳優の伊藤健太郎（23）だ。

10月28日午後6時ごろ、東京都渋谷区の路上で、乗用車を運転中にUターンをしようとしてオートバイに接触。オートバイを運転していた男性は軽傷だったが、同乗していた女性が左足骨折の重傷を負ったにもかかわらず、伊藤は通報や救護などを一切せず、そのまま現場から車で立ち去った疑いで逮捕された。

「伊藤はオートバイに接触後、減速せずに現場から立ち去り、150メートルほど走った所で赤信号にかかって停止した。そこに、事故を目撃した70代の男性の車が追いつき、進路をふさぐようにして停車。車から降りて、伊藤の車の窓をノックし、説得して現場に戻らせている。もし、あのまま逃走していたら、もっと重大な事件になっていたはず。説得してくれた男性に感謝すべきですよ」（全国紙記者）

事務所が買い与えていた国産高級SUV車で…

伊藤は、今年の4月にも文京区の路上で車と接触する事故を起こしていたため、今回のような事態になることを恐れた前所属事務所が〝運転禁止令〟を出していたが、それに腹を立てて事務所を移籍。若気の至りでは済まぬひき逃げ事件を起こし、すべてを失った。

「一部スポーツ紙の報道によると、事故を起こした際に乗っていた国産の高級SUV車は、移籍した現在の所属事務所が買い与えていたようです」（芸能記者）

もともとモデルとして活動していた伊藤は2014年に俳優デビューし、18年に放送されたドラマ『今日から俺は!!』（日本テレビ系）で大ブレーク。翌年にはNHKの朝ドラ『スカーレット』にも出演するなど、若手俳優のトップクラスの仲間入りを果たした。

「前事務所の女性マネジャーAさんが徹底的に伊藤を売り込み、二人三脚でブレークさせたんです。いわば〝育ての親〟とも言えるAさんが昨年夏に担当を外れ、今年の4月には退社してしまった。それから伊藤の〝暴走〟に歯止めがかからなくなり、今年9月にはAさんのいた事務所から、古巣だった現在の事務所に移籍したんです」（同）

移籍の理由は「仕事に見合った給料が支払われていない」から。家族が介入し、前事務所と揉めていたところに、一時は大魚を逃した古巣が、給与アップと車を買い与える条件などを提示し、移籍に至ったとされる。