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ヤクザの職業病③「異常な警戒心」入り口が見やすい席にしか座らない

イラスト/タカミトモトシ (C)週刊実話 無断転載禁止
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どんな仕事にも、職場以外でも思わずやってしまう行動や、かかりやすい病、いわゆる〝職業病〟がある。もちろん、ヤクザも避けては通れない。むしろ、カタギさんより悩まされる〝症状〟は多いというのだ。親分世代に定番の持病から、若手にしか見られない「謎の習慣」など、ヤクザの職業病を一挙大解説する。

ファミレスや喫茶店に入る際、「こちらの席へどうぞ」と店員から案内されても、なかなか素直に従わないのがヤクザ。とはいえ、店側に意地悪している訳ではなく、〝座りたくない席〟が多いのだ。

「アルバイトの若い子は、空いている席を適当に案内しがちですが、僕らのような人種が入り口近くにいると、他のお客さんが入りにくいでしょうからね。奥のほうの席を選ぶのは、僕ら側から店への配慮です。その上で、〝入り口から誰が入ってくるか見やすい席〟でなければ落ち着きませんね。カランカランと客が入ってくるたびに、みんなでギロッと見てしまうのは、職業柄、ヒットマン等を警戒しているだけであって、別ににらみを利かせているわけではないのでご容赦ください(笑)」(九州系ヤクザ・40代)

怪しかったら“脊髄反射で威嚇”

このように、ヒットマンや警察から常に追われているだけに、ヤクザの警戒心は半端ではない。

朝起きれば、まず窓を開けて外に誰か立っていないか確認。車に乗る際や事務所に入る際は、後ろを振り返って確認。駐車場に停める際も、見慣れない車がいないかぐるりと一周、といった具合である。

そして、少しでも「怪しい」と判断した者は〝脊髄反射で威嚇〟してしまうところまでが彼らの職業病である。

「以前、居酒屋でスーツ着て耳が潰れた男がこちらの会話にじっと聞き耳を立ててましてね。『これは刑事だな』とピンときて、『分かってんだぞ、この野郎』とカマしてやったら、有名な柔道家でした(笑)」(関西系ヤクザ・40代)

こうした逸話は彼らの「あるある」で、業界歴がそれなりの者であれば、ひとつやふたつの鉄板ネタを持っているもの。

ただ、通行人が全員警察に見えたり、「お前は昨日隣のベランダからうちを覗いていただろう」と仲間に絡むような者は、ただのシャブ中。ヤクザ業界でも敬遠されるような〝真の病人〟なので、とにかく近寄らないように心がけたい。

【ヤクザの職業病④に続く(#④を読む)】

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