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知られざるヤクザのお中元④“嫌な予感がする大きな木箱”の中身とは

イラスト/ホセ・フランキー (C)週刊実話 無断転載禁止
イラスト/ホセ・フランキー (C)週刊実話 無断転載禁止

見栄を張るのがヤクザの世界。中元や歳暮といった盆暮の挨拶にかける額も桁違いだ。しかも、値が張るこだわりの逸品を、全国の親戚・友好団体に配るというのだから、組員たちの負担もハンパない。悲喜こもごものヤクザのお中元の品々をご覧あれ。

【巨大なクロマグロ】

親分自ら汗を流して仕留めた〝獲物〟が届くこともあるという。

「うちの組長の兄弟分である某武闘派親分の名前で、デカい木箱が贈られてきまして、みんなで抱えたところズッシリ重い。中には保存用の氷も入っているようだし、これはまさか…(その親分の死体か)と背筋が冷えましたよね。ところが、意を決して中を開けてみると、100キロ以上はあろうかという巨大なクロマグロ。トローリングが趣味とは分かっていましたが、さすがに冗談がすぎますよ(笑)」(関西・50代)

それをさばいた馴染みの寿司屋いわく、「このサイズだと市場で買っても100万円近くします」というほど大物だったそうだ。

弾が入ったギフトは抗争の引き金に

【ジビエ】

〝獲物系〟は山バージョンも存在する。

全国の高級和牛をすっかり食べ慣れたヤクザでも、猪や熊、鹿といった野生動物の肉を贈られると、テンションが上がるというのだ。

「どこの組も必ず〝親分が自ら撃って仕留めた〟といった体裁で贈ってくるのですが、真相は不明です(笑)。とはいえ、こうした獣肉は鍋で食べるのが基本ですから、『組員みんなで卓を囲んで絆を深めろよ』というメッセージが込められていて、業界的にはぴったりです。ただ、たまに(肉の中に)散弾銃の小さい弾とか入っていますから、よほど仲のいい間柄でなければ抗争のきっかけにもなりかねません(笑)」(九州・40代)

ちなみに、全国の高級和牛でさえすっかり食い慣れた親分の愛犬たちも、こうした獣の匂いを嗅ぐと野生の本能が目を覚ますのか、どれだけしつけのいい犬でも、ぐつぐつの鍋に鼻先を突っ込んでしまうというから要注意。

【ヤクザのお中元⑤に続く(#⑤を読む)】

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