【國澤一誠のゾッとする実話怪談】第十一夜 電車のおばちゃん――窓ガラスに映る、あの女の視線

 

今夜は、ある男性が高校生の頃に体験した、「電車のおばちゃん」にまつわるお話です

毎朝、同じ電車に乗っていると、決まって同じ駅から乗り込んでくる女性がいる。
それだけなら、よくある偶然かもしれません。しかし、車両を変えても、電車の時間をずらしても、必ず姿を現すとしたら――。

今回は、ある男性が高校生の頃に体験した、「電車のおばちゃん」にまつわる実話怪談をお届けします。

■ 車両を変えても、必ず乗ってくる女

今から10数年前、私がまだ高校1年生だった頃のお話です。
毎朝、電車に乗っていると、自分が乗り込んだ駅から2つ進んだ駅で、いつも決まって乗り込んでくる「おばちゃん」がいました。

そのおばちゃんは、どれだけ席が空いていても決して座ろうとせず、いつもドアのところに立っています。最初は「なんであの人、座らないんだろうな」と不思議に思う程度でした。

しかし、次第に奇妙なことに気づきます。

最初は「よく一緒になるな」としか思っていませんでしたが、よく考えると毎日ずっと一緒なのです。

少し遅刻しかけたときも、あえて乗る車両を変えたときも、なぜか必ずあのおばちゃんが乗っていました。

だんだん怖くなり、そのおばちゃんが乗ってくるだけで背筋にゾッと寒気を感じるようになりました。
ただ、おばちゃんはこちらを見たりせず、いつも窓の外ばかりを眺めています。「自分の気にしすぎかな……」と思い込もうとしていました。

■ トンネルの暗闇で、窓越しに目が合った

あるとき、電車が長いトンネルに差し掛かった瞬間のことです。
私は「あのおばちゃん、外なんて見ていない」と気づいてしまいました。

車窓の外が真っ暗になり、窓ガラスに車内の様子が映り込んだ瞬間――ガラス越しに、おばちゃんとばっちり目が合ったのです。

おばちゃんは外を見ていたのではありません。窓ガラスに映った投稿者さんの姿を、ずっと見つめていたのです。

視線が合った瞬間、おばちゃんは「ニコッ」と笑い、次の駅で何事もなかったかのように降りていきました。

(やっぱり、俺のことを見てる……)

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