GMO79億円“身代金”事件 会見で判明した2か月半の侵入と社長に届かぬ警告

北朝鮮系ハッカー集団が関与か!?(写真は熊谷正寿GMOグループ代表)

GMOインターネットグループのFX自動売買向けクラウド「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスで、攻撃者側が5000万ドル(約79億円)の“身代金”を要求した事件は、発覚から2週間が過ぎても収束の気配がない。

11月2日の会見では熊谷正寿代表が謝罪し、侵入から発覚まで約2か月半も気づけなかった実態が明らかになった。

「最大2万6739台」2か月半気づけず

会見によると、攻撃者は8月5日に顧客環境へ侵入して管理者アカウントを窃取し、17日にはその権限でGMOの管理サーバーに入り込んだ。9月20日から10月14日にかけ、最大2万6739台の顧客サーバーにマルウェアを配布できる状態だったとされる。

発覚は10月19日の利用者の問い合わせで、20日に不正プログラムを確認。取引口座のログイン情報などが盗まれた可能性があり、一部の顧客には「残高を全て破壊した」とのメールが届き、数百万円の損害が出た人もいたと報じられている。

79億円要求と“被害者第1号”の公開

攻撃者はまず5000万ドルを暗号資産で要求。その後、27日正午を期限に100万ドルを払わなければ、PCへのランサムウェア攻撃や情報公開に踏み切ると脅した。

GMOが応じなかったため、27日には顧客のものと称する1人分の氏名や住所、家族構成などがサイトに掲載されたが、28日にサイトのドメインは停止。会見では掲載は1件にとどまると説明され、GMOは支払いに応じない方針を改めて示した。

「2年前の警告」は社長に届かなかった

最も重かったのは、2024年4月にグループのセキュリティ会社が課題を指摘していたのに、4回の緊急メンテナンスでも対策が不十分で、報告も熊谷代表に届いていなかった事実だ。

熊谷代表は報告の仕組みがなかったのは自らの責任と認めたが、辞任は否定し、月額報酬を3か月間30%減額するとした。

GMOは犯人特定につながる情報に最大100万ドル(約1億5000万円)を払う懸賞金を設け、情報提供は会見時点で約700件に上る。

「社内のホワイトハッカーチームが攻撃者側の特定に繋がる有力な情報を得たといいます」(ITライター)

一方、FXの不正取引による損失は全額補償し、全利用者に一律5000円を支払う。情報が公開された顧客には最大300万円の特別見舞金も用意する。申請方法は11月6日までに案内するとしていた。

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