【巨人組閣の裏側】松井秀喜新監督を転ばせない!? 高橋由伸ヘッドと橋上秀樹氏に託された「安全網」

(左から)清水、松井、高橋由の最強外野トリオ〟が再結成(高橋由伸公式HPより)

巨人が10月30日、松井秀喜新監督の下で戦う来季のコーチングスタッフを発表した。水野雄仁編成本部長は、組閣について「監督が決まるまでにほとんど骨組みを作っていた」と説明し、松井監督からコーチ人事に関する要望は「全くなかった」と明かした。

一方で、1軍ヘッドコーチを置くこと自体は松井監督の希望だったという。それに就いたのが、監督経験を持つ高橋由伸氏だ。さらに、今季途中から監督代行を務めた橋上秀樹氏もフロント入りする。

華やかな「ゴジラ新体制」の裏で、球団はいったい何を考えているのか。スポーツ紙デスクは、今回の人事について、松井監督が初陣でつまずかないよう、球団が周囲を固めた布陣ではないかと見る。

◆水野本部長が明かした組閣の舞台裏 松井監督の就任前から骨組みは完成

水野編成本部長は、松井監督からコーチ人事について具体的な要望があったのかを問われ、「いや、もう全くなかったです。はい。監督が決まるまでにほとんど骨組みを作っていたというところで」と説明した。

つまり、松井監督が正式に決まる前から、球団側は新体制の大枠を整えていたことになる。新監督が自らの考えでコーチを選び、チームづくりを進めるという一般的なイメージとは、少し違う組閣だ。

もちろん、監督就任前に球団が人事の骨組みを準備すること自体は珍しい話ではない。しかし、今回の巨人は松井監督が初めてプロ野球の監督を務めるという事情がある。現場を知り尽くした球団が先回りして体制を整えたことには、単なる人事の効率化以上の意味もありそうだ。

スポーツ紙デスクは、こうした布陣について「松井監督を絶対に転ばせないための人事ではないか」という見方を示す。監督経験のないレジェンドに、いきなりすべてを任せるのではなく、周囲に経験者を配置して支える。そんな球団の思惑が透けて見えるというわけだ。

◆松井監督が希望したヘッドコーチ復活 高橋由伸氏に託された役割

今回の人事で注目したいのが、1軍ヘッドコーチの復活だ。水野本部長によれば、このポストを設けること自体は松井監督の希望だったという。

その役割を担うのが、前監督の高橋由伸氏だ。高橋氏は監督を経験しているだけでなく、巨人の選手や球団事情にも精通している。

水野本部長は、高橋氏について、監督の立場や気持ちを理解していることに加え、自身の監督経験を踏まえて松井監督に助言できる存在だと説明。必要な場面では率直に意見を伝えられることにも期待を寄せている。

監督経験のない松井監督にとって、これは心強い配置だろう。采配や選手起用に迷ったとき、同じ立場を経験した人物がすぐそばにいる。選手やコーチとの間に立ち、現場の意思疎通を支える役割も期待できる。

ただ、見方を変えれば、松井監督が独断で突き進まないための存在ともいえる。高橋ヘッドは単なる補佐役ではなく、時には新監督にブレーキをかけ、チームを正しい方向へ導く役割まで担うことになりそうだ。

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