善戦では日本一になれない…2連敗DeNAが「2年前の奇跡」を再現する条件

山川穂高

あと2アウトだった。本拠地でシリーズ初勝利をつかみかけたDeNAは、そこから2試合連続の延長戦に沈んだ。日本シリーズ第2戦、筒香嘉智の逆転3ランで一時は3―2とリードしながら、結果は3―4の逆転負け。シリーズは0勝2敗となり、舞台は今日27日から福岡へと移る。

「あと2アウト」で消えた初勝利と、守護神の一球

分岐点は、終盤の2イニングに凝縮されていた。0―2で迎えた8回、1死一、二塁から筒香がソフトバンク2番手の松本裕樹の初球を左翼ポール際へ運び、横浜スタジアムは大歓声に包まれた。先発の尾形崇斗も古巣打線を相手に5回途中2失点と踏ん張っており、流れは完全にDeNAへ傾いたかに見えた。

ところが9回、守護神レイノルズが1死から代打・山川穂高に左翼席最上段へ運ばれ、同点とされる。続く延長10回には伊勢大夢が川村友斗にバックスクリーンへ運ばれ、これが決勝弾となった。毎日新聞は、いずれも失投を逃さず仕留められたと伝えている。

「どう責めるんですか」指揮官がかばった理由

試合後、相川亮二監督は被弾した救援陣について「どう責めるんですか」と語り、かばった。毎日新聞によると、ポストシーズンのDeNAはシーズン途中から抑えに定着したレイノルズを筆頭に、早めの継投で接戦を拾ってきたという。

この日もその形を貫いており、采配ミスと断じるのは酷だろう。それでも、締めくくりを託した2人が続けて一発を浴びたという事実は残る。

打率.095の伏兵が決めた、延長10回の残酷

決勝弾を放った川村は、今季の打率が1割に届かず、レギュラーシーズンの本塁打もゼロだった。そんな伏兵が試合を決め、9回の山川も代打での一発である。第1戦も延長11回に決勝点を奪われた。

2試合続けて接戦を勝ち切ったソフトバンクには、控えの一振りが勝敗を左右するほどの選手層の厚さを感じさせる。DeNAに足りないのは勝負強さというより、総力戦での「わずかな意気込み」の差なのかもしれない。

「2年前の奇跡」は拠りどころか、重荷か

2年前の日本シリーズで、DeNAは2連敗から4連勝して日本一をつかんだ。筒香も試合後、短期決戦で負けたら意味がないと語り、2024年の再現へ闘志を見せている。ただ、チームも相手も当時とは違うと、慎重な言葉も添えた。今年のCSファイナルでも阪神に4連勝しており、追い込まれてから強い印象は確かにある。しかし「奇跡」は、すがるほど重くなる拠りどころでもあるからだ。

「善戦」で終わるか、福岡で「勝ち切る」か

第3戦は27日18時に福岡で始まる。横浜ではDHなし、福岡ではDHありと、起用の変化も待っている。再現の条件があるとすれば、終盤の1球で流れを渡さないことと、ベンチの総力戦で後れを取らないことだろう。

善戦という言葉は称賛にもなるが、日本一の座の前では最も残酷な評価にもなる。2試合の接戦をどう「勝ち」に変えるか。相川監督の次の一手に、シリーズの行方がかかっている。

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