モーツァルトは「僕の尻を舐めろ」を曲にした? 天才音楽家の“下ネタまみれの素顔”

作品と品格の格差が激しかった!?

歴史は「勝者」や「成功者」によってつくられるとの言葉があるが、それを考慮して近年、歴史上の人物や偉人の再評価が進みつつある。そこでこのシリーズでは偉大な功績の裏に隠されたヤバい素顔をご紹介しよう!

モーツァルト、「残念すぎる」下ネタ人生

「フィガロの結婚」「魔笛」などを作曲し、クラシック音楽の頂点に君臨するウォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、ハイドン・ベートーヴェンと並ぶ古典派の三大巨匠として、200年以上たった今も世界中でその楽曲が愛され続けている。

また、今年はモーツァルトの生誕270周年にあたるが、この天才作曲家、実は糞や屁、お尻といった下ネタを愛してやまない、なんとも「残念な」一面を持ち合わせていたという。

「僕の尻を舐めろ」を曲にした男?

その象徴とされるのが、1780年代初頭にウィーンで書かれたとされる6声のカノン(輪唱曲)、K.231「Leck mich im Arsch」だ。

直訳すれば「僕の尻を舐めろ」。このドイツ語は「うせろ」「ほっといてくれ」に近い罵倒表現で、ドイツ語圏では古くから使われ、ゲーテの戯曲『ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン』の主人公(実在の騎士)の台詞としても知られる。

それを6つの声部で輪唱させる曲に仕立てたのだから、天才の発想は常人の理解を超えている…と言いたいところだが、実はこの曲、モーツァルトの真作かどうかに疑問符が付いている。ザルツブルクの国際モーツァルテウム財団が公開するケッヘル目録(作品目録)は、K.231を「真作性に疑問のある作品」に分類しているのだ。

とはいえ、モーツァルト作として長く親しまれてきたのも事実。友人たちとのパーティー用に書かれた曲と考えられており、宴席で声を揃えてこの"傑作"を歌ったのだとすれば、笑うしかない。

なお、モーツァルトの死後、未亡人コンスタンツェは1799年、楽譜を出版社ブライトコプフ&ヘルテル社に送る際、歌詞は変更が必要だと書き添えたとされる。同社は「楽しくやろう」(Laßt froh uns sein)という無難な歌詞とタイトルに差し替えて刊行。その後、1991年に米ハーバード大学の音楽図書館で原歌詞が書き込まれた楽譜が見つかり、世に知られるようになった。

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