『くら寿司』の悲劇を忘れたか…ガスト×ミセス、グッズ争奪戦の“本当の敵”

では実際の店舗は?

初日の22日昼にコラボ店を訪れたネットメディアのルポによると、駐車場は「いつもより少し混んでいる程度」で、すんなり入店できたという。少なくとも現時点で、全店でグッズが即完売するような混乱は確認されていない。
とはいえ、安心はできない。グッズ付きメニューは同一商品につき1人1品まで。また、ピックや敷紙などの在庫が尽きれば、メニューの販売自体が終わる仕組みとなっている。

店舗ごとの在庫は外から見えず、再入荷の発表もない。この「見えなさ」こそが、疑心暗鬼の温床になりかねない。さらには、週末になればファミリー層がゾクゾクと押し寄せる可能性もあるだろう。

くら寿司が踏んだ“前例”の重み

ただ、こうした過熱ぶりにはくら寿司のキャンペーンを思い出す人も多いことだろう。くら寿司は、今年9月に『ちいかわ』コラボを開始したが、約2週間で中止となったばかり。8月21日に始まった企画は、配布前のグッズがフリマアプリに出品されていることなどがSNSで問題視され、店員の抜き取り疑惑も噴出した。

そのため、同社は9月2日に調査を表明し、5日に従業員による不正行為が判明したと発表。6日の営業開始時をもってこのキャンペーンを全面中止とした。グッズの配布からコラボメニュー、店内装飾まで、ほぼすべての施策を取りやめたのだ。4日に先着プレゼントの第2弾が始まったばかりで、調査表明からわずか3日後の幕引きだった。

この従業員による不正行為は、管理体制の甘さと人気キャラクターゆえに起きたものだが、欲しい人が多いほど手に入らなかった人の不満は、疑心暗鬼に変わりやすい。その意味では、騒動を大きくしたのは、こうした不満や疑いの目だったとも言えるのである。