ネットカフェの「完全個室」が売春の場に? 潜入ルポで女性たちが明かした“金欠”の事情

アイドル活動の女性が明かす「バレたら終わり」

この女性に話を聞いた後も、店内を所在なさげに歩く女性を数人見かけた。うち1人に声をかけると、同じ目的で来ていると話した。

「私はアイドル活動を何年もやってるんですが、売れなくて常に金欠なんです。かといって、ファンにバレたら終わりだから、路上での客待ちはできない。なので半年前くらいから、個室型ネカフェでこっそり稼いでるんです。実は、同じような理由でネカフェで稼いでいる子は多いですよ。それこそ難民化して住んじゃっている子さえいます」

売春防止法の「場所提供」…責任は誰に?

売春防止法は売春そのものを禁止しているが、売春をした者や相手方への直接の罰則は設けていない。処罰の対象となる行為には、公衆の目に触れる形での勧誘や周旋、売春の場所の提供などがある。

冒頭に記した吉原のソープランド摘発容疑はこの場所提供だったが、ネットカフェの個室で売春が行われたからといって、店舗側の責任が直ちに問われるわけではない。売春が行われると知りながら場所を提供したかどうかなど、具体的な事情に応じた判断になるからだ。また、このとき相手が18歳未満の場合、行為の内容などによっては児童買春などの罪に問われる可能性がある。

「買う側」の勧誘にも規制を…法改正の動き

売春をめぐる法律に関しては、国も見直しに動いている。法務省の有識者検討会は9月17日、現在は罰則のない「買う側」による勧誘行為にも、何らかの規制を設けるべきだとする報告書をまとめた。路上での物色に加え、SNSを通じた勧誘なども規制の対象とする案が示されたという。

一方、売買春の行為自体を処罰することについては、「慎重な検討が必要」とした。法務省は、改正案の国会提出を目指しているとされる。

また、困窮や借金、被害に悩む女性に向けては、自治体や支援団体が相談窓口を設けているが、ソープランドの摘発がニュースになる一方で、繁華街の「完全個室」の中で犯罪めいた動きが起きつつあるなら、法改正の動きとあわせて警察や行政は、警鐘を鳴らす必要があるだろう。

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