「セリフが覚えられない」蝶野正洋が明かす“俳優失格”の意外な理由【蝶野正洋の黒の履歴書】

蝶野正洋(C)週刊実話Web

小沢仁志との共演秘話

俳優の小沢仁志さんとYouTubeでコラボさせてもらった。小沢さんとはVシネマで何度か共演させていただいたことがある。顔は怖いけど(笑)、紳士的で気さくな人だったね。

小沢さんは1962年新宿生まれで、俺の1つ上。玉ちゃん(玉袋筋太郎)もそうだけど、新宿生まれの人は独特の迫力がある。新宿には歌舞伎町というアジアを代表する歓楽街があり、縄張り争いが常に激しい。そんなシビアな環境が身近にあったから、どこか緊張感が漂ってるんだよね。

俺みたいな三多摩地区のヤンキーなんて、かわいいモンだよ。

俺が中学3年生のときに、新宿から転校してきたヤツがいた。どこかの副番長だったいわく付きの不良で、転校3日目、先輩に借りた改造車で学校に乗り付けて大騒ぎになった。新宿育ちはやることが違うと思ったね。小沢さんは、そこまでヤンチャじゃなかったみたいだけど、時代が昭和だから、それなりにいろいろあったと思う。

YouTubeでは映画やドラマについても話をしたけど、俺は俳優には向いてないんだよね。まず、セリフが覚えられない。

ある作品の撮影のとき、俺のセリフは全部カンペに書いて、壁はもちろん、カメラ機材や誰かの背中とか、そこら中に貼ってもらった。会話シーンだと、相手役の胸辺りにカンペが貼ってあるのを読むんだけど、目の動きでバレるから、サングラスは必須だったね。

それでなんとかセリフを喋れても、同時に演技をすることができない。昔、民放ドラマに客役で出演したとき、店員に「おい、何やってるんだ!」と文句をつけるシーンがあったんだけど、「喋る」と「怒る」という2つのアクションが同時にできなくて、10回ほどNGを出してしまった。

プロレスのリングでマイクパフォーマンスをするときは、スラスラ喋っているから俳優もできると思われるんだけど、あれはその場で思いついた言葉を叫んでるだけ。用意されたセリフを喋るのとは違うんだよ。

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