『57歳で婚活したらすごかった』新潮新書/836円
石神賢介(いしがみ・けんすけ)
1962年生まれ。大学卒業後、雑誌・書籍の編集者を経てライターに。人物ルポルタージュからスポーツ、音楽、文学まで幅広いジャンルを手がける。30代のときに一度結婚したが離婚。著書に40代のときの婚活体験をまとめた『婚活したらすごかった』など。
――57歳を迎えて、あらためて婚活しようと思ったのはなぜですか?
石神 40代終わりにも積極的に婚活をしました。一人で生きる寂しさを感じたからです。当時は婚活パーティーが中心で、多くの女性と出会えたものの成婚できず、還暦目前に再び結婚願望が高まりました。「好きな女性と人生を送りたい」と思ったのです。
――実際にどのような方法で婚活したのですか?
石神 50代になってからは、婚活アプリ、結婚相談所、婚活パーティーですね。他にも婚活バスツアー、婚活ハイキング、婚活料理教室、座禅&写経婚活、婚活クルージング、婚活タコ焼きパーティーなども試しました。今、一番盛んなのは結婚を望むシングルのための婚活アプリです。プロフィルや希望条件を入力し、スマホやパソコンで効率よくパートナーを探せます。魅力を感じた相手に申し込み、相手が応じれば〝マッチング成立〟です。メッセージ交換してそのまま自由恋愛です。10~60代まで数万人の男女が利用していますよ。『婚活カウンセリング』も受けたことがありますが、グループカウンセリングで服装や髪型のアドバイス、1対1で具体的な相談に乗ってくれました。自分の考えや求める女性像の再確認にはなるかもしれません。
重要なのは“清潔感”
――なんと、元女優やCAにも遭遇したそうですね。
石神 女優、モデル、アナウンサー、CA、銀座のホステス、ドクター、ヤクザの元情婦など、いろいろな人に出会いましたね。元女優宅では行為中に犬に尻をなめられたこともありました(笑)。彼女は何度か自分のセミヌード写真を送ってきましたね。
また、化粧品CMのモデルには「3キロ痩せたら一緒にお泊まりしてあげる」と言われ、頑張って減量したのはいい思い出です。CAには即日ラブホテルに誘われました。彼女はMの性癖があって、まず身体の相性を確かめるそうです。残念ながら、僕はノーマルなので失格でした。
――実際に50代以上でも結婚の可能性はあるのでしょうか?
石神 もちろんあります。実際に僕は何人もの女性と出会えたし、旅行にも行きました。大切なのは機会を多く持つことです。アプリもパーティーも、とにかく全部試して下さい。重要なのは〝清潔感〟です。
髪を整え、爪を切り、ジャケットを着て、靴を磨き、敬語で話す。当たり前のことが女性に好印象を与えます。試しに今日から3カ月、婚活に時間とエネルギーを注いでみてはいかがでしょうか。いい結果が生まれるかも知れませんよ。
(聞き手/程原ケン)
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