【大相撲】秋場所でV復活の大の里に「一強時代」の予感…対照的に暗転する横綱豊昇龍「進退問題」の現実味

日本相撲協会公式販売サイト「チケット大相撲」より
連日満員御礼の垂れ幕が下がりっ放しだった大相撲秋場所(東京・両国国技館)。振り返れば注目されたこの場所で、先場所同様、いつ休場してもおかしくないような絶不調の横綱大の里(26)は、完全復調を強く印象づけた。

「4日目には幕内最年長の高安に突き倒されて土俵下まで転落するなど、危ない相撲続きだったんですけどね。5日目、不戦勝を含めて4連敗中の義ノ富士を得意の右差し、左おっつけの相撲で勝ってから流れが変わりました。尻上がりに調子を上げて、2連敗中だった藤ノ川、3連敗していた熱海富士にも、先場所までの不振がうそのような相撲で快勝。この復活劇がいい経験になって『大の里は心身ともにひと回り大きく成長するんじゃないか』と親方たちは見ています。大の里時代の到来ですよ」(大相撲担当記者)

5度の休場と激減した体重…追い込まれた横綱豊昇龍の苦悩


その最大の危機を脱したライバル・大の里を入門以来、複雑な表情で見つめているのがもう1人の横綱、豊昇龍(27)だ。こちらは右膝のじん帯を手術したばかりで秋場所も休場。横綱になっていまだ優勝がない上に、横綱在位10場所で半分の5度目の休場になる。

師匠の立浪親方(元小結旭豊)は場所前、睡眠薬を飲んでも夜、眠れないばかりか、食事も喉に通らず、体重が10キロ近くも減ったことを明かした。

「いろんな責任を1人で感じ、精神的に落ち込んでいる。次に出るときは優勝できる状態で出したい。ダメなら、(進退問題の)話も出てくるから。このことは本人にも話している」

進退問題については秋場所中に横綱審議委員会の大島理森委員長が「いまから次の場所について言うのは早過ぎる。こちらは見守るだけだ」と追い詰めることは避けたが、厳しい状況にいることに変わりはない。場所後の9月28日の定例会合でも豊昇龍への決議は見送られ、大島委員長は「ケガを治し、稽古を積み、場所に向かってほしい」と語り、九州場所の出場判断も本人に委ねた。

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巡業合流と九州場所への意向…「進退問題」のかかる復帰への前途多難

その豊昇龍は、すでに土俵に降りて体を動かし始めているが、大の里のように復活できるのか。

「10月6日スタートの秋巡業も最初は間に合わない」
「11月8日から始まる九州場所の出場も分からない」

立浪親方はこう疑問符をつけていたが、この10日から巡業に参加。回復傾向にあるものの、前途は多難だ。

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