市川團十郎「襲名」をなぜ今さら映画化? ベネチア受賞でも拭えない“4年遅れ”の違和感

市川團十郎白猿

歌舞伎界の大名跡・十三代目市川團十郎(48)の襲名披露を追ったドキュメンタリー映画『襲名』が、本日9月25日に公開された。

本作はすでに第83回ベネチア国際映画祭の公式独立賞「Cinema&Arts Award」で最優秀作品賞を受賞しており、公開前から話題性は十分だ。しかし、なぜ4年も前の出来事を今になって映画にするのか。その背景には、團十郎本人も語った“不可抗力”があったようだ。

まさかの“4年越し”…コロナが生んだ延期

もともと十三代目市川團十郎の襲名披露は2020年5月に予定されていた。ところが新型コロナウイルスの感染拡大で延期となり、実現したのは2年半後の2022年だったという。

「そのため、團十郎はベネチア国際映画祭の受賞会見で撮影期間を振り返り、『困難の中でも心を折らず、作品と向き合ってくれた方々への受賞だと思っています』とスタッフをねぎらった。企画から完成までは実に4年――歌舞伎界の一大行事が、コロナ禍という不確定要素に大きく翻弄される形となったのです」(芸能関係者)

拍手鳴りやまぬベネチアで見せた本人の一線

ベネチアでの現地上映では約5分間にわたる拍手と歓声が送られたと伝えられている。ところが團十郎には、この栄誉に浸る素振りはみられなかった。

「三池崇史監督が『市川團十郎の快挙だ』と評すると、『どうでしょうか。三池監督の快挙だと思います。映画は映画監督の世界。その中で私は生かされている』と返し、『三池さんでなければ、成立しない作品。三池さんでなければ、この賞も頂戴できなかったと思います』とまで語った。極めつきは、“世界の團十郎”と呼んでもよいのではと水を向けられた際の反応で、『なんか、それ軽いですよ(笑)』『僕は日本の團十郎がいいです』ときっぱり。世間が国際的な評価で盛り上げたがる一方、本人の言葉は終始、日本の歌舞伎そのものに向いていたのです」(スポーツ紙デスク)

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