母ビリーヴから20年、7歳馬の涙のGⅠ…競馬記者が選ぶスプリンターズS名勝負後編

⑩ジャンダルム(2022年)
母ビリーヴから20年! 7歳ベテラン馬が掴んだ「血統のロマン」と涙のGⅠ初制覇

ジャンダルム

2022年のスプリンターズSは、競馬の神様が粋な計らいをしたかのような、感動のドラマが紡がれた。

勝利したのは、なんと7歳のベテラン馬ジャンダルム。そして鞍上は、GⅠ未勝利だった若手の荻野極騎手。2番枠から絶妙なスタートを切ると、インコースの好位をロスなく追走。直線で力強く抜け出すと、外から追い上げるウインマーベルらの猛追を凌ぎ切ってゴール。

この勝利には壮大なバックストーリーがあった。ジャンダルムの母は、2002年のスプリンターズS覇者ビリーヴ。実に20年の時を経て、母子が同じGⅠを制覇するという「血統のロマン」が完成したのだ。荻野極騎手のガッツポーズと、ベテラン馬の執念が、中山競馬場を大きな感動で包み込んだ。

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【スプリンターズS】

1967年に当時の3歳以上馬にとって唯一となる芝1200メートルの重賞として誕生した。1984年のグレード制導入時はGⅢ、1987年からはGⅡとして行われていた。欧米で見られるようなスプリンター系のための大レースを開催することによって、競走距離体系をより明確に、一層の充実を図る観点から1990年からGⅠレースとなり、1994年からは国際競走となった。当初は暮れの中山開催で行っていたが、2000年からは秋の中山開催の最終週へ移り、現在では春の高松宮記念とともにベストスプリンターを決定する最高峰のレースとなっている。