63歳"崖っぷち"選手がまさかの1着! 近畿競輪の珍事【漢の旅 大阪府岸和田市(1)】

■近畿は競輪不人気の地

岸和田競輪

バンクは1周400メートル、直線57メートルの標準タイプだが、前回の平塚より約3メートル長い。そのぶん差し有利だが、風や走路温度で状況は微妙に変わるだろう。

それよりも、ここ近畿圏は「競輪不人気の地」として知られる。かつてあった甲子園競輪、西宮競輪は1990年代、早々に廃止された。そんな地で炎天下の平日ヒラ開催。当然、来場客は少なく、よって入場は無料。ありがたいことに2階のガラス張り、冷房完備の特観席が利用料200円と格安で、ドケチでも文句なしに特観一択だ。

場内の特長は、とにかく売店が少ない。入り口付近と2階のわずか2箇所、それに広場でキッチンカーが焼きそばを売っているが、ほとんど客は寄りついてない。実は競輪場の隣に大きなショッピングセンターがあり、そこのフードコートや弁当屋が圧倒的に安いのだ。だから、少ない観客はそちらで食料を仕入れ、みな手にレジ袋を持って場内にやってくる。

■63歳選手まさかの1着

筆者もそれに気づいたが、まあ、ショバ代だと思って場内売店のおにぎりを買ってみた。が、なんと1個183円とコンビニより高い。平塚競輪は1個100円だったぞ! しかも、アイドルライブやラウンドガールのようなファンサービスもない。これでは客は減る一方だろう。私のような世捨て人まがいには、人けのない静かな施設で淡々とレースが進んでゆく環境はとても好ましいが。

さて、特観席にエラソーに座り、出走表を眺めて予想開始だ。

2Rチャレンジ一般戦、競走得点順に見ると②が突出し、それから⑤④③がダンゴ。②の番手はなんと63歳A級3班の崖っぷち選手。筆者と同世代でこの炎天下にまだ乗ってんだと同情しつつも、車券は無視して②④、②⑤の筋違い。が、なんと63歳は千切られもせず番手を死守、ゴール前で格上②をかわして1着入線! 3番人気⑦②は1060円。マジか…俺と同世代、63歳が勝つなんて。これぞ負け戦ミラクルである(ハズレたので拍手はせず)。

地元選手にファンサービス

今回もツキなしかと暗くなった3Rチャレンジ準決、逃げ④に別線マクリ②がハマる展開を想定して②④裏表、予想通りで本日1勝目。4番人気740円は少し物足りないが、仕方ない。

4Rは①地元選手ガチガチで買う気せず。結果は当然、①の楽勝だったが、地元選手が勝つと観客に記念品交換用のカラーボールを投げ入れるファンサービスがあり、勝利選手登場とともに場内アナウンスが「危険ですから金網に登らないように」と(笑)。岸和田らしい景色である。