大谷5試合ぶり復帰も無安打…ドジャース快勝の裏で進む「脱・大谷依存」の皮肉

投手復帰を断念

大谷翔平が9月7日(日本時間8日)のレッズ戦で5試合ぶりに「1番・DH」で復帰した。結果は3打数無安打、1四球、2三振に終わり、移籍後ワーストとなる64打席連続本塁打なしを更新した。

それでもドジャースは6-3で快勝し、5連勝で今季最多の貯金30を積み上げた。地区優勝マジックは8まで減り、2位ダイヤモンドバックスとは10.5ゲーム差。独走態勢はさらに強固になった格好だ。

大谷は初回、サイ・ヤング賞候補の右腕バーンズから外角高めの直球をとらえたが左飛に倒れた。3回には内角低めのスライダーに空を切り、5回も低めのチェンジアップに2打席連続の空振り三振。ボール球には手を出さなかったものの、結果は伴わなかった。

“大谷抜き”で紡いだ勝利の中身

普通のスポーツ記事なら「大谷復帰、チームさらに勢いづく」の見出しが躍るところだろうが、数字に目を移すと少し違う構図が浮かび上がってくる。この日、勝利を手繰り寄せたのは大谷ではなく、明らかに別の顔ぶれだったからだ。

先発はおよそ1カ月ぶりの登板となったエメ・シーハン。自己最多タイの10奪三振をマークし、今季5勝目を挙げた。打線では5番テオスカー・ヘルナンデスが5試合連続打点となる13号3ランを放ち、5回には相手の守備の乱れも絡んで逆転に成功した。

ブルペンはベシア、フィリップスと継投でリードを守り切り、フィリップスにとっては2025年5月2日以来のセーブになった。投打にわたって“代役”が機能し、大谷が沈黙する中でも白星を積み上げる形になったわけだ。

12試合60打席の重すぎる数字

思えばここ数週間、大谷は苦しんでいた。8月18日に放った今季30号本塁打を境に、9月2日までの12試合・60打席で本塁打なし。この間の打率は.130にとどまり、米メディアでは「完全に終わった」との厳しい声まで出たと報じられている。

左膝や右上腕の状態への懸念も伝えられ、今季中の投手復帰は事実上白紙になったとされる。それでもチームは踏みとどまり、9月に入ってから5連勝という結果を出した。ロバーツ監督は復帰戦後、「今日は状態を悪化させずに終えられた。それだけでも十分に良いことだと思う」と慎重な言葉を選んでおり、本格復調にはまだ時間がかかりそうな気配も漂う。

また、大谷本人も試合後取材に応じ、「バッティングの方に集中したいなと今は思っている」などと今季中の投手復帰を断念する考えを明言した。

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