大久保公園が世界に拡散、買春目的の外国人急増で売春防止法改正へ

後を絶たない売買春事件

東京以外の大阪、名古屋、福岡など類似した事件は枚挙に暇がない。こうした社会情勢を背景に法務省の検討会が開催され、買う側の勧誘行為を処罰対象に加える方向で動き始めたのだ。

売春防止法は1956年に公布され、「売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることに鑑み、売春を助長する行為等を処罰することによって、売春の防止を図ること」(第1条)を目的としている。第3条で「何人も、売春をし、またはその相手となってはならない」と売買春を違法行為であると規定してはいるものの、売買春行為自体を処罰対象とする条文はない。

買う側にも罰則という転換

で、売る側の勧誘等についてのみ、「6月以下の拘禁刑または2万円以下の罰金」と規定されている。検討会の取りまとめ報告書案では、「現行法上の不均衡を是正する必要がある」などと買う側への規制を設けるべきとの複数の委員の意見が採用され、「異論はなかった」と結論付けた。売春防止法改正で、買う側の勧誘等にも同様の処罰規定が設けられることになる見通しだ。

買う側のどのような行為が処罰対象になるのかが今後の焦点だが、報告書案では、▼買う側が売る側を物色する行為▼買う側が売る側を物色する目的で路上を徘徊する行為▼買う側が売る側からの勧誘に応じる行為についても処罰対象とすることを検討すべき、との委員の意見を紹介した。

美人局という新たな懸念

徘徊が処罰対象になった場合、「勧誘目的かどうかの区別が難しい」との懸念も検討会で指摘されており、悪用すれば美人局のような手口に転用されるリスクも否定できない。

歌舞伎町の路上に立っていた女性が突然、通行人の男性に「今、買春を持ち掛けてきましたよね。警察に通報しましょうか」と因縁をつけ、「困るならお金を払ってください」と現金を脅し取る手口だ。トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)の新たな資金源になる可能性さえある。

検討会の委員からも「買う側の行為を一律に処罰対象とした場合、売買春行為が地下に潜って見えにくくなり、売る側のリスクが高まり、福祉的な支援が妨げられる恐れがあるなどの懸念がある」と、買う側の処罰対象を一緒くたにすることを危惧している。

罰金刑(2万円以下)については、「上限を引き上げる必要がある」との意見が複数あり、一定程度引き上げられる運び。