ベイスターズカフェ&バー『スターエール』とオーナーのセツ子(C)週刊実話Web
ベイスターズカフェ&バー『スターエール』とオーナーのセツ子(C)週刊実話Web

「一年でも、一日でも長く続けたい」無給で“ベイスターズカフェ”を守る女性の執念【死ぬ前にやっておくべきこと】



客入りより優先する“店の信念”

お店には最大の武器である165㌅の超大型モニターがある。これはベイスターズ戦以外でも大きな力を発揮する。

今年の6月21日。サッカー北中米ワールドカップの日本対チュニジア戦で、野球以外の中継を初めて店で流した時には、お客を断るほど来客があり、観戦した人からも「最高の視聴環境だった」と最大級の賛辞も贈られた。だが、スターエールが“ベイスターズカフェ”としてはじまった以上、どんなに世界的人気のスポーツイベントがあったとしても、ベイスターズ戦がやっていればそちらを流さなければいけない。

しかも、ベイスターズは現在ヤクルトと同率の3位(8月20日時点)。もしもこの先、Bクラスで順位が確定し、どんなにお客さんが来なくても、消化試合を流さなければならない十字架を背負っている。

「東京でベイスターズ戦が観られるお店を作りたい」

その切なる願いが、なぜ無謀と言われ、誰もやってこなかったことなのか。セツ子は今、身を以て痛感している。

「はい、最初から覚悟していたことです。横浜のチームなのに、東京でやること自体が難しいことなのかもしれませんが、東京にもベイスターズファンは絶対にいて、こういうお店を欲しがっているお客さんがいることも信じています。今でもまだ『最近知ったので来ました』と来てくれるお客さんもいます。横浜スタジアムに入る3万5000人の、ほとんどの人に知ってもらえるまで、このお店を続けていきたい。もともと儲けようなんて思ってはじめていないので、給料なんかなくたって大丈夫です。ただ、やっとこの場所でお店を出すことができたんです。ベイスターズファンのみんなとベイスターズを応援できるこの場所を一年でも、一日でも長く続けること。今は、それだけが私が死ぬ前にやっておくべきことだと思っています」

東京でベイスターズを応援すると決めたその日から、試練の壁が次々と襲い掛かってくる状況にあるスターエール。それでも大丈夫だと信じられるのは、どんな逆境にも諦めず大逆転を起こすベイスターズと、それを応援する人たちの熱を間近で感じているからだ。

シーズン後半、セツ子の戦いも正念場を迎える。

「週刊実話」9月10日号より

★165インチ大画面のカフェ&バー『スターエール』

・電話番号 03-5980-8831

・住所 東京都豊島区北大塚3-23-2 パークフラット

・営業時間 営業時間 11:30〜20:00(野球時延長)

・定休日 月曜日

・席数 13席

・メールアドレス info.staryell@gmail.com