「病気の公表には意義がある」蝶野正洋が語る“有名人の闘病告白”が社会に与える意味【蝶野正洋の黒の履歴書】

蝶野正洋(C)週刊実話Web

ザ・ファンクスとの忘れられない記憶

“グレート・テキサン”と呼ばれたプロレスラーのドリー・ファンク・ジュニアさんが85歳で亡くなった。弟のテリー・ファンクさんと組んだ「ザ・ファンクス」としても活躍、日本でも人気を獲得した。

気性の荒い弟に対して、ドリーさんは冷静沈着な兄というイメージだけど、ドリーさんも割とタフガイなんだよね。戦前から続くNWAのチャンピオンらしい風格を漂わせていて、ショーマンシップもあるけど、本格的なプロフェッショナルレスリングもできるという、伝統的なアメリカンスタイルを身に着けた最後の世代のレスラーだった。

2013年に全日本プロレスの両国国技館大会にザ・ファンクスがそろって出場していて、俺はそこに解説で入り、試合前にリング上で一緒に写真を撮っているんだけど、ドリーさんとの思い出はそれくらいなんだよね。テリーさんとは試合もしたし、バックステージで一緒にタバコを吸った思い出はあるんだけど。

亡くなった西村修くんがドリーさんをすごく慕っていて、来日するたびにアテンドして一緒について回っていたことを思い出すね。西村くんとドリーさんは、2年ほど前に日本でタッグを組んで一緒に試合をしていたようだ。ドリーさんはその後に引退した話を聞かなかったから、生涯現役を貫いたということだね。

1940年生まれの板東英二さんの訃報も届いた。坂東さんは高校時代に甲子園で大活躍をして、プロ野球でも数々の記録を残した名選手。それがプロ引退後に芸能界に進出して、クイズ番組の司会をやったり、俳優としても映画やドラマで活躍した。元スポーツ選手がイチから出直して、テレビや芸能の世界で成功するというのは、よっぽどの努力と競争心がないとできないことだと思う。

坂東さんは俺がMCを務めていた『バラいろダンディ』(TOKYO MX)という番組にゲストして何度か来ていただいだことがある。その頃はすっかり丸くなっていて、ゆで卵好きなおじさんというキャラクターで盛り上げていただいた。偉大な先輩たちが旅立っていくのは寂しいし、いろいろ考えさせられるね。

蝶野正洋の黒の履歴書】アーカイブ