爆撃、銃撃、そして兵士たちの死――映画『戦場0地点』が映し出すウクライナ戦争のリアル【やくみつるのシネマ 小言主義 第303回】

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【やくみつるのシネマ 小言主義 第303回】『戦場0地点』
ロシアによるウクライナ侵攻下の2023年、ウクライナ軍第3強襲旅団の小隊に同行したミスティスラフ・チェルノフ監督が、ロシア軍に占領されたアンドリーウカ村の奪還作戦を記録したドキュメンタリー。監督は、兵士たちと行動を共にしながら戦場へ身を置く。村までの2000メートルの間、死と隣り合わせの極限状態にありながら、兵士たちは冗談を言ったり、家族や未来について語り合ったりする。

最前線の記録映像が突きつける圧倒的な恐怖

2023年、ウクライナ軍第3強襲旅団の小隊に同行した監督が、ロシア軍に占拠された村の奪還作戦を記録したドキュメンタリー。一言で言うと、とんでもない映画です。

本作を見た後、「これまでの戦争映画はもう見られない」とまで思いました。そのくらい、衝撃的な作り。なんせ、映像の多くは最前線の兵士たちのヘルメットカメラによって撮影された実像。カメラが回っているその前で、人が撃たれたりしているわけです。

ライフルなのかマシンガンなのかは分かりませんけど、本物の兵器はパスパスッという乾いた音なんですね。ドキュンバキュンではない。これは「臨場感」などという生易しい言葉で済まない。派手ではないからこそ、より恐怖心が増します。

もちろん、この映画のためにヘルメットカメラを付けてもらっているのではなく、戦闘の映像記録を残して作戦を検証したり、どういう状況で負傷したのかなどの反省材料にするためだそうです。兵士たちは日常的に撮影して、SNSなどにも発信しているというのですから驚きます。

そして監督は、兵士たちと行動を共にしながら戦場に身を置き、絶え間なく爆撃音が響く塹壕で一緒に身を潜めながら話を聞きます。

残してきた家族や、戦争が終わったら何がしたいかなどについて語る兵士たちの表情は、一瞬、ごく普通の日常を生きてきた若者に戻っています。しかもその直後、話した本人はすでに亡くなっていることがテロップで伝えられる。

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