被害女性だけじゃない――身内・支援者までも壊す不同意性交の壮絶な現実【不同意性交の代償・前編】

画像はAIで生成したイメージ

大阪府警の調べで、2026年の上半期は府内で不同意性交事件が前年の約4倍に倍増していることが判明した。そこで、本誌ではさまざまな「不同意性交」の被害者たちに、卑劣な手口と憤り、そして思わぬセカンド被害の実態を聞き出した!(2回中の1回)

■身内や支援者を襲う「二次受傷」の恐怖(デザイナー・34歳)

誰だって、道端で面識のない男性から性交を強要されたら、すぐに警察に駆け込みますよね。でも、2023年の法改正や中居正広・松本人志事件以降、世の中の女性たちが被害を訴え始めた「不同意性交等罪」の加害者の大半は、「立場の差」を利用して犯行に及ぶ仕事の関係者や知人たちです。

例えば、「新人フリーランスの女性が発注側の男性から打ち合わせと称してお酒を強要され、泥酔して意識がない間に欲望の餌食になる」なんて、一昔前の典型例です。

まんまとカモにされたその被害者こそ私なのですが、当時、相談した同業の先輩女性の中には「酔うまで飲んだあなたのほうが悪い」なんて、逆に批判する人までいたものです。

そんなこともあって、PTSDと鬱病を発症して、仕事も実質、休業状態に。世の中の風潮にも背中を押され、ようやく警察に相談した時には事件から4年以上が経っていました。

ただ、その間、ほとんど収入がなくなったので実家に身を寄せるしかなく、事情を隠しきれずに母にだけはすべてを話したんです。すると、当初は励ましてくれていた母の心身にまで、私と同じような症状が表れ始めました。

これは「二次受傷」といって、犯罪被害者の身内や支援者によく見られる現象なのだそうです。

そこにきて、加害者は大手企業に勤めているため、「逮捕されればマスコミ沙汰は避けられないので、(被害者の)身バレの可能性は否めませんよ」と警察から聞かされた母は、その場で卒倒。私は元より覚悟の上だったのですが、母はやはり世間体を気にする世代なので、ショックが大きかったんですね。

今では私以上に塞ぎ込んでしまい、部屋からは毎晩、すすり泣きの声が聞こえてくる始末。こんな状態の母を尻目にコトを運ぶわけにもいかず、被害届は出せないままなんです。

加害者は私たちのこんな苦悩など1ミリも想像せず、のうのうと生活していることが本当に恨めしいですね。一日も早い母の回復を祈って、加害者にはこれ以上の苦しみを味わわせたいと願うばかりです。

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