前田悠伍が開幕10連勝→即休養で証明した"球団の本気" 21歳を守る計画的抹消の正体

冷静な自己評価が話題の“完璧主義者”

「僕的にはもう負けていると思っている」――。開幕10連勝を達成した直後、前田悠伍(21)はそう言ってのけた。途中で5失点した試合も「勝利」とは認めない、21歳の厳しい自己評価。その言葉こそが、なぜ前田だけがこれほど勝ち続けられるのかを物語っている。

8月9日、ソフトバンク・前田悠伍が西武戦で7回4安打無失点・最速151キロ(自己最速タイ)をマークし、開幕から無傷の10連勝を達成した。

4日に21歳の誕生日を迎えたばかり、高卒3年目での自身初の2桁勝利。ソフトバンクでは2005年の斉藤和巳(15連勝)以来21年ぶり、2リーグ制後の高卒3年目以内では1965年の林義一(南海・12連勝)、66年の堀内恒夫(巨人・13連勝)に次いで史上3人目という歴史的快挙だ。

さらに今季は阪神・高橋遥人も開幕10連勝以上を達成しており、同一年にセとパで各1人ずつ開幕10連勝以上を記録するのは史上初という「ダブル快挙」でもある。小久保監督も「悠伍に尽きる」と絶賛した。

「二塁すら踏ませない」制球力の正体

この日、前田は西武打線に二塁すら踏ませなかった。その土台となるのが「抜群の制球力」とコーチ陣が口を揃えて称賛するフォームの安定性だ。

3回に無死満塁で0点に切り抜けた場面について「流れが相手にいくところだと思った」と語り、ギアを上げて三者凡退にしとめた。状況を読んで投球の強度を変える「場面判断力」は、21歳とは思えない落ち着きだ。

今季チームの貯金28のうち10勝を前田が積み上げており、その価値を改めて示した。倉野信次投手チーフコーチも「褒める言葉以外出てこない。想像はかなり超えている」と驚嘆している。

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