
大谷翔平の快進撃が止まらない。そこで、『証言 大谷翔平』(宝島新書/880円)を紹介したい。
現在の成績は投手として11試合に登板し3勝1敗、防御率2・58、奪三振82。打者としては72試合に出場し打率2割7分7厘、25本塁打。盗塁は11を記録(いずれも6月28日時点)している。
投げて、打って、走って、という野球の原点を、存分に伝えてくれている。本塁打数は松井秀喜がマークした日本人最高の31本(2004年)を上回る期待がかかる。
そのすごさの秘密を、日ハム時代を知るコーチの白井一幸、捕手の大野奨太(現・中日)をはじめ、張本勲、野村克也(故人)、江本孟紀ら評論家の重鎮が語る。さらに母校の花巻東高校野球部の先輩2名が明らかにする、才能の原点。
ノムさんの求める超高いハードル
それぞれの意見が、また異なっていて面白い。白井は「投手に専念すれば盗塁王と合わせて四冠王」、大野は「球場を大谷の空気で包み込む特殊能力」を持つという。
ノムさんは「二刀流成功の基準は3割20勝」とハードルの高い辛口を寄せ、張本は「100年に一人の投手だからこそ二刀流反対」と手厳しい。もっとも両名は約3年前のインタビュー。現在の張本は二刀流容認のようで、「怪我しないでほしい」と心配している。
極め付きは新書化にあたって新たに所収された川﨑宗則の大谷評。「世界一、野球を楽しんでいる」。魅力は尽きず今や「神レベル」。
2018年刊行の単行本を増補・改定した新書。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)
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