シラスウナギ豊漁で値下げも…中国の上限超え養殖疑惑が急浮上

事件の陰に“中国”あり!?

7月下旬の土用の丑の日をピークに、全国のスーパーではウナギの値下げチラシが氾濫している。

原因は昨年から今年初めにかけての漁期、稚魚のシラスウナギが豊漁な上、中国産の輸入ウナギの価格も2~3割値下がりしたため。国産ウナギにも価格低下の傾向が見られたことから夏前から「今夏は安いウナギが食べられそう」というニュースも流れた。

シラスウナギ漁獲量の推移

水産庁などのデータによると、シラスウナギはかつて200トンを超えていたが、2019年に史上最低の3.7トン、’23年も5.7トンと低迷。しかし、豊漁といわれた昨年は18トン、今年は10トンまで持ち直しているが、国内で採捕量が低いことに変わりはないという。

「現在、天然ウナギは54トンと激減しています。にもかかわらずウナギの蒲焼きが安くなっているのは、シラスウナギの取引価格の下落と中国からの輸入ウナギの増加に起因している。しかし、中国の輸入ウナギは国際間の合意事項に違反している疑いがあるんです」(漁業情報センター関係者)

4者間合意を破る中国の実態

ニホンウナギに関しては、生息国である日本・中国・台湾・韓国の4者間で’14年に「養殖池に入れる稚ウナギ(シラスウナギ)の数量を直近の’13/’14年漁期水準から2割削減する」という自主的な取り決めがあり、4者間で合意している。

「2割削減合意による中国の上限値は36トンなんですが、’24/’25年漁期の池入れ量はこの数値の2倍以上の合計85トン。今年開催された日中のウナギ取引業者会議でも、中国側は40トンの稚ウナギを養殖池に投入したと主張。上限値を守っていないんです。ウナギは完全養殖の技術が確立されていないため、採捕された稚魚から育てられて出荷される。スーパーで売られているウナギの大半は養殖です。稚魚採捕量が養殖ウナギの出荷量にも直結します。つまり、大量の中国輸入ウナギが、価格の値下げに影響を与えているんです」(漁業ライター)

今年のウナギの値下げは、中国の“合意破り”が関係している疑いがあるだけに、素直には喜べない。

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