最多優勝回数「7回」の金字塔 「夏3連覇」「79勝」が物語る中京大中京の強さ【夏の甲子園不滅の記録③】

積み重ねた79勝という最多記録

最多優勝回数7回の裏には、地道に積み上げてきた最多勝利数79勝という記録もある。1勝の重みが違う夏の甲子園で、この数字を叩き出せた背景には、1930年代の3連覇に加え、1937年(4度目)、1954年、1966年、そして平成に入ってからの2009年と、長い歴史を通じて絶えず優勝争いに加わり続けてきた継続力がある。

校名は中京商から中京、中京大中京と変わったが、グラウンドに立つ選手たちの「打倒・古豪」への気持ちは脈々と受け継がれてきた。優勝した7つの大会だけでなく、優勝に至らなかった大会でも勝ち星を積み重ね続けたからこそ、79勝という誰も到達できていない数字にたどり着いたのだ。

43年ぶりの優勝を決めた2009年の激闘

中でも記憶に新しいのが2009年(第91回大会)決勝の日本文理(新潟)戦だ。堂林翔太(現広島)、磯村嘉孝(現広島)を擁する中京大中京は9回表2死まで10-4と大差をつけていた。誰もが勝負は決したと思っただろう。しかし土俵際に追い込まれた日本文理が一挙5点を奪う反撃を見せ、わずか1点差まで追い上げる。

2死一、三塁という最大のピンチを迎えたが、打球は三塁手・河合完治のグラブに収まり、ゲームセット。10-9というスコアで、43年ぶりとなる優勝を決めた瞬間だった。実況アナウンサーの「日本文理の夏はまだ終わらなーい」という名フレーズも、この試合を象徴するものとして語り継がれている。あと一歩まで追い詰められながらも最後まで踏みとどまった守備力もまた、この名門校らしい勝負強さの表れだった。

時代を超えて積み重ねた強さの正体

1930年代の3連覇から平成の2009年まで、約80年という長い時間軸の中で記録を積み重ねてきたことこそ、中京大中京の本当の強さといえる。一時代だけ突出した強豪校とは異なり、世代が変わっても勝ち続けてきたという継続性が、最多優勝7回・最多勝利79勝という2つの歴代1位記録に表れている。

延長25回の死闘も、43年ぶりの優勝を決めた逆転劇も、どちらも「最後まで諦めない」という同じ姿勢が貫かれていた点が興味深い。今年の夏も、この記録に挑む新たな強豪校が現れるのか。開幕まではあとわずかだ。

【夏の甲子園不滅の記録④】に続く

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