首位阪神は本当に逃げ切れるのか──雨天中止、死のロード、CS…待ち受ける3つの試練

優勝に向けてひた走る阪神だが・・・

オールスターを目前に控えたセ・リーグは、阪神タイガースが貯金10で首位に立ち、2位巨人とはわずか1ゲーム差という大混戦を見せている。首位に立つ阪神には優勝候補の声が集まる一方で、数字と現場の空気を精査すると、後半戦に向けて無視できない不安材料も見えてくる。

雨天中止による振替日程の影響、夏場の長期遠征、そして短期決戦・クライマックスシリーズ(CS)特有の戦い方──。リーグ優勝を目指すだけでなく、その先の日本シリーズ進出まで見据えたとき、阪神はどのような課題を抱えているのか。過去の事例も交えながら検証してみたい。

◆雨天中止12試合──休養日が消える「過密日程」でブルペンへの負荷は避けられるか

阪神にとって後半戦最初のハードルとなりそうなのが、未消化試合の消化日程だ。今季の阪神はすでに12度の雨天中止を記録しており、未消化分が積み上がっている。

すでに5月21日の中日戦中止分が「9月14日(月)」へ振り替えられたように、本来は貴重な休養日となるはずだった月曜日が次々と試合日に充てられ始めている。ドーム球場を持たない阪神にとって、秋口に向けて休養日が減少する可能性が高い。

休養日の減少は、特に救援陣への負荷を直撃する。先発陣の登板間隔が乱れれば、しわ寄せはすべてブルペンへと向かう。ペナントレース終盤まで救援陣を酷使する展開が続けば、首位を守り抜いたとしても、10月のCSを迎える頃には投手陣が疲弊しきっているという懸念すら浮かび上がってくる。

◆「死のロード」は今年も試金石になるのか──過酷な遠征と佐藤輝明・森下翔太への依存度

阪神打線を引っ張ってきた佐藤輝明だが・・・

8月には、甲子園を高校野球に明け渡す長期遠征「死のロード」が控えている。長年「阪神の鬼門」とされてきたこの長期遠征だが、18年ぶりにリーグを制した2023年は18勝5敗(勝率.783)という驚異的な成績で乗り切り、一気に優勝への勢いを加速させた。つまり、死のロードはその年のチームの地力を占う最大の試金石なのだ。

酷暑のなかで試合が続く長期遠征は、野手・投手ともに疲労がピークに達しやすい。その過酷な環境下で懸念されるのが、特定の主砲への依存度だ。

交流戦での故障離脱以降、打線は野戦病院と化したが、その中で打線を引っ張ってきたのが佐藤輝明と森下翔太の2枚看板である。実際、チームの58本塁打のうち、佐藤が16本、森下が21本を放ち、わずか2人だけで全体の6割以上を占めている。主力の離脱が相次ぐなか、酷暑の長期遠征で特定主砲への依存が続けば、疲労による不振や故障のリスクは高まる。今年夏場の「死のロード」をどう乗り切るかが、チームの生命線を左右することになる。

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