「助言」と「説教」は紙一重…蝶野正洋が語る令和のハラスメント論【蝶野正洋の黒の履歴書】

蝶野正洋(C)週刊実話Web

“先輩だから”が通じない時代

フジテレビのドラマ撮影現場で起きたトラブルが明らかになり、さまざまな意見が飛び交っている。

主演女優に性的トラウマがあり、それに対する配慮をフジテレビ側のプロデューサーには通達していたんだけど、男優にはその件が伝えられていなかった。事態を把握・打開しようと、この男優が女優の控室に出向き「そのような状態なら俳優業を続けるのは難しいのではないか」という意見を述べたところ、これがハラスメントと認定されたということだ。

それぞれの立場で正当性があるとは思う。客観的には、トラブルの発端である行き違いや、問題が起きてから積極的に介入せずに放置した制作会社やフジテレビ側に問題があると思う。

ただ、控え室まで乗り込んで発言したことについては、本人的に単なるアドバイスだったかもしれないけど、今の時代はハラスメンと言われても仕方がない。

この男優は業界の先輩として、一言いいたかっただけなんだよ。プロレス界に例えたら、若手選手から「首をケガをしてるので攻撃しないでほしい」と言われたら、それは配慮するけど、一方で「そんな状態だったらプロレスを辞めて、他の仕事を探した方がいいかもしれないよ」くらいの話はすると思う。でも、それを言っていいのは、同じ会社の後輩に限るんだよ。

お笑い芸人もそうだけど、芸歴が1日でも長い方が先輩という暗黙の了解がある。プロレス界でもその傾向があって、年齢は関係なく、入門・デビューの早い方が先輩。でも、今の時代だと他団体やフリーの選手に対して先輩風を吹かせて説教するのは、ハラスメントになる可能性が高い。

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