緊急地震速報でパニックになる前に…蝶野正洋が伝えたい“防災意識”【蝶野正洋の黒の履歴書】

大人に足りない防災教育

河川氾濫、大雨、土砂災害、高潮に関しては、新たな防災気象情報の運用が始まっている。それぞれ5段階の警戒レベルが策定され、避難の判断をしやすくするというのが目的だ。

例えば、大雨注意報は「レベル2大雨注意報」、大雨警報は「レベル3大雨警報」と数字がつくので、危険度が伝わりやすい。ちなみにレベル3で高齢者、レベル4からは全員避難することが推奨されている。

このような防災情報の改訂は、何年かごとに行われている。交通ルールと一緒で、時代や環境に合わせてアップデートされていくんだよ。

子供たちは学校で定期的に避難訓練を行っているから、そのあたりの最新情報やレクチャーをちゃんと受けている。問題は大人たちだよ。定期的に防災セミナーを行っている会社なんてほとんどないから、結局は情報がまちまちで、防災意識にも差ができてしまう。特に、実話世代のおじさんたちには届いてないよね。

俺もショッピングモールなどで防災のイベントをやるんだけど、来てくれるのはやっぱり女性が多い。俺が「防災というのは自助、共助、公助という段階があって、中でも自助が大切なんだよ」という話をしたら、聞いてた女性が「はい、私は次女なので大丈夫です」と答えて、しばらく話が噛み合わなかったことはあったけどね。

交通ルールは免許更新のときに講習があって、そこで最新情報を教わるようなシステムができている。防災情報も同じような講習会があればいいんだけどね。いっそのこと、免許更新時の講習に30分くらい防災講習をくっつけてもいいかもしれない。公共の安全という意味では、通じるものがあるからね。

あとは、マイナンバーカードの更新のときとかでもいいかもしれない。

防災グッズをそろえるのも大事だけど、最新の情報を得る、いざというときにどう動くか、ということを知っておくというのも必要な“備え”なんだよ。

「週刊実話」7月23日号より

蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)

1963年シアトル生まれ。84年に新日本プロレス入団。「nWo JAPAN」を率いるなど“黒のカリスマ”として活躍し、2010年に退団。現在はプロレス関係の他に、テレビやイベントに出演するタレント活動、「救急救命」「地域防災」などの啓発活動にも力を入れる。